2000年第1四半期の更新履歴
93年11月:F.Gulda氏東京公演時のプログラム |
* 本当は昨日、とても楽しい一日になる筈でした。ところが朝刊を開いてびっくり。わたしたちの大好きな「フリードリッヒ・グルダ氏」が亡くなりました。享年69。本当に素敵なピヤニストでした。 * 夫・かずみにとっては、93年11月、彼の東京における演奏会が忘れられません。夫・かずみが聴いたのは、モーツアルトのコンチェルト20番と、彼の「コンチェルト・フォー・マイセルフ」。本当に楽しい演奏でした。特に自作の演奏で見せた、それは素敵な笑顔。「ほら、音楽って、こんなに楽しいんだよ」と、からだ全体で表現して。熱狂の坩堝と化した演奏会場でした。もちろん夫・かずみも“熱狂”に加わったひとり。プログラムを丸めて頭上で振りかざし、「キェーッ、キエーッ!」。そうした聴衆に応える笑顔が、瞼から去りません。本当に幸せな瞬間でした。 * 先般ウイーンを訪れた際、楽譜店「ドブリンガー」の店頭で、コンツエルトハウスの客席で、「ひょっとしたらグルダ氏が現れるかも」と、淡い期待を抱いた、わたくしたちでありました。もう、あのウイットにとんだ、素敵な演奏を、生で聴くことはできないのですね。 |