...... 2004年 10月 01日 の日記 ......
■[ NO. 376 ]
赤い羽根と作戦会議
晴れ。爽やかな秋晴れ。

朝の出勤時。オフィスの最寄り駅を降りて改札を出ると、「赤い羽根の共同募金、お願いしま〜す!」。高校生のお嬢さんたちが、募金活動をしている。それを見て「そうか、今日から10月なんだ」と気付いた拙者であった。

東京都内の主立った駅では、赤い羽根の共同募金の初日(10月1日)に、高校生や中学生のお嬢さんたちが募金のために立つ。秋の風物詩の1つだ。拙者も募金箱に100円玉を入れ、お嬢さんに赤い羽根を付けてもらった。

夕方からは、作曲家兼ピヤニスト・加藤真一郎さんと「作戦会議」である。何の作戦会議かって? それは秘密だ。でも、加藤さんと拙者とが揃えば、ピヤノ・デュオ関係の話と決まっている。今回の作戦会議、加藤さんのご希望で、神田司町の「みますや」で執り行う。そう、前にもこちらで書いた、明治38年創業の居酒屋だ。

ちなみに妻は「何? 作戦会議だと? どうせただの呑み会だろう」。どうも彼女は我々の崇高な目的を理解していないようだ。困ったことである。おまけに「加藤さんみたいな若くて純真な人に、変なこと教えるんじゃないよ!」。

お店に入った加藤さん、「うわっ、レトロですね」と大変にお気に召した様子。「こう言うの、好きです」。そう言われると拙者も嬉しい。

作戦会議は、4時間に及んだ。ただ、真面目な話ばかりをしていたので、アルコールは控えめ。2人で、日本酒7合、サワー4杯、ビール1杯(順不同)。23時の閉店でお店を追い出されたが、今日はおとなしくそのまま帰ることにする。ご丁寧にも妻は、22:20頃「まだ呑んでいるのか?」と電話を下さった。まあ、そのおかげで、寄り道もせず、電車にて帰宅できた拙者であった。

勉強家の加藤さん、話題が豊富で、話していてとても楽しい。当方も大変に勉強になる。有り難い次第だ。感謝である。こうした友人を持つのは、本当に幸せだね。


...... 2004年 10月 02日 の日記 ......
■[ NO. 377 ]
団栗、そして金木犀
晴れ。今日も爽やか。

昨夜帰宅して、自宅でまた呑んでしまった。いつ眠ったのか分からない。酔いと睡眠不足で、思い切り眠った。妻に起こされたら、もう午前11時である。昨夜はさほど呑まなかったからであろう。快適な目覚めである。

ピヤノを弾いたり、ネットサーフィンをしたりと、のんびり過ごす。

夕方は、みんなで散歩。近所にいくつか公園があるが、2つほど団栗の樹がいっぱいあるところが。そのうちひとつは通称「団栗公園」と呼ばれているくらいだ。「お宅はどちら?」「団栗公園のそばです」と言った具合に。今日は団栗公園ではない方の公園に行った。それでも団栗はたくさん落ちている。子供たちが、みんなで団栗を拾っている。拙者も一緒になって拾う。何だか楽しいな。まだ暑いけど、秋が来たことを感じさせる。

そう言えば、連弾庵の近辺でも金木犀が香り始めた。皆さんのお宅の回りではいかがですか?

未整理の楽譜が溜まりだした。そろそろサイトに登録しないと収拾がつかなくなる。

公園一面に団栗が落ちている



...... 2004年 10月 03日 の日記 ......
■[ NO. 378 ]
雨がしとしと日曜日
雨。

昨日の爽やかな秋晴れがウソのようである。朝から、ずっと雨。これではどこにも出かける気にならない。家に籠もっているしかないだろう。

そこでピヤノをコトコト弾いて遊ぶ。そろそろ12月の某演奏会に向けて、ちゃんと練習しなければならない時期に来ている。さあ、困った。普段練習していないから、指など全然動かない。こうなったら例年のように、曲を決めて、力業(?)で一気に覚えて弾くしかないだろう。まったくもって、我ながら邪道をまっしぐらだと思う。

さて、曲は何にしようかな・・・。

雨の日は、散歩も気分が乗らないぜ!


...... 2004年 10月 04日 の日記 ......
■[ NO. 379 ]
留守番電子用心棒
雨。

月曜から雨とは、何とも陰鬱な気分になる。

最近、ちょっと面白いものを見つけた。



このお嬢さんが手にしている物、何だかお分かりになるだろうか? 実はこれ、三洋電機が開発した、家庭用のネットワーク・カメラである。これを部屋の中に置いておき、留守宅の様子をインターネット経由で携帯電話の画面からチェックするという代物だ。

もちろん自走はできず固定だが、左右182度、上方50度、下方80度の範囲内で、カメラの撮像視野を移動させることができる。何かがカメラの前を横切ったりすると、アラームが鳴ったり、自動的に写真を撮影したりする。もちろん遠隔操作で随時写真撮影が可能だ。
留守宅の監視のほか、留守のときのペットの状態を把握する、などの用途を見込んでいる。

面白そうなので、我が連弾庵でも導入できるかどうか、ちょっと考えてみた。留守宅監視には良いかも知れない。だがパグたちの動向を把握するには、連弾庵には死角が多すぎ、しかも家全体が大きな犬小屋なので、ちょっと向かない。価格は無線LAN/有線LAN兼用が6万5100円、有線LAN専用が5万8800円。遊びや試し導入するには、ちょっと高いな。

三洋電機の方は、「家庭内でネットワークを使う用途、ということでマーケティングしたら、このような商品になったのですよ」と説明して下さった。ちなみに月産台数は1000台と、ちょっと控えめだ。「まだまだこれから開かなければならない市場ですからね」と、三洋電機の方は仰っていた。

皆さんは、使いたいと思いますか? そうそう、これエアコンや照明器具のスイッチを入れることもできるのだ。携帯電話からの遠隔操作で。動作が確認されているのは、照明器具が12社、エアコンが11社とのこと。


...... 2004年 10月 05日 の日記 ......
■[ NO. 380 ]
どこまで大きくなるのやら
またも雨。3日連続だ。しかも時折激しく降る。

連弾庵から最寄り駅までは、徒歩で12〜13分。最後の3分くらいはショッピング・モール(と言うほどのものでもないが)のアーケードがあり、雨に濡れずに歩ける。でも、そこまで行く間に、びしょ濡れになった。

いったいどこまで大きくなるのか・・・と半分ワクワク、半分「?」なのが液晶テレビである。ついにシャープは65V型の液晶テレビを開発した。液晶テレビとしては世界最大である。

平面薄型テレビは、ひところまでは30型くらいまでが液晶、それ以上はプラズマパネルとと棲み分けかできていた。ところが今年に入って40型以上の大型液晶テレビが出てきて、この市場は大混戦だ。3月にドイツであった「CeBit2004」の会場で、シャープが商品化を決めた45V型の液晶テレビを見て「へえ、すごいものができたな」と感心していたら(注:この製品は8月に発売された)、今度は65V型である。

まだ開発発表の段階(試作機は今日付けで一般に公開した)で、発売時期も価格も決まっていない。ただ、同じ大きさのプラズマパネルテレビが200万円するので、そのまま生産コストで値段をつけたら300万円近くになってしまうのではないかと予想される。

ただシャープとしては、「商品化するときには、プラズマと十分競合できる価格にする」らしい。ちなみにこの大きさの液晶テレビが商品化されるかどうかは未定だが、2005年度、シャープは50型以上の液晶テレビを市場に投入する計画だ。45V型で95万円前後だから、50型以上になると完全に100万円台の中盤くらいになる。それでも需要はあるそうだ。

テレビに100万円以上・・・うーん、拙者にはちょっと考えられないなぁ。確かにシャープ製の液晶テレビ、画面は綺麗で音もいいのだけど。


...... 2004年 10月 06日 の日記 ......
■[ NO. 381 ]
愚痴と反省
晴れ。

昨日までのお天気が信じられないくらいの、爽やかな秋晴れである。こんな日は、仕事をサボってどこかへ遊びに行きたい気持ちになる。8年くらい前までは、まだ余裕があって、良いお天気になりそうだと分かっているときには代休を取得して(注:「代休」である。「有給休暇」ではない)フラフラと遊びに行ったものだ。妻とも、よく「平日ドライヴ」を楽しんだ。

休日だと大混雑する紅葉の奥日光でも、平日だと楽々楽しめた。車の回りに集まってきた猿どもに、妻がチューインガムをやろうとして、止めさせたこともあった。さすがのお猿でも、チューンガムの楽しみ方は知らないだろうから。

遊びに行くだけではない。溜まった代休(ここでも「代休」がミソ)を利用して、馬術の競技会前には1週間くらい連続で半休を取って、午前中の3時間みっちり乗馬、事前練習してシャワーを浴びてすっきちした気持ちで午後から出社したりもした。競技会、特に日本競馬協会(JRA)の施設でやるときなど、3日前には休暇を取って、相棒を馬運車---ご覧になった方もあるだろう。競走馬などを積む、でっかいトラックである---に乗せて自分は助手席に乗って会場に運び、競技が始まるまで練習したり相棒の世話をしたりもしたものだ。

残念ながら、そうした余裕は、もうない。何しろまともに夏休み(あるいはその代わりの休暇)すら取得できないのだから。

ま、それは置いておこう。このご時世である。働いている方ならお分かりの通り、雇用環境は厳しくなる一方なのだから。「仕事があって忙しい」ということは、幸せなことなのである。ただ、爽やかな秋の空気に触れて、ふらりと何処かへ出かけたくなっただけである。

・・・と、こうして愚痴を書いていたら、書斎の机の側に積まれた楽譜が目に入った。そう、購入してからデータベース(と言うほどのものではないが)に登録しようと思って、まとめておいた楽譜である。ちょっと前にも書いたけど、そろそろ、さすがにまずい。次の連休の仕事の合間に、きちんと整理することにしよう。そうでないと、折角、我が連弾庵に来て下さった楽譜に申し訳ない。

今日は愚痴と反省で終わってしまった。午前2時、仕事を終えて沈没である。


...... 2004年 10月 07日 の日記 ......
■[ NO. 382 ]
過敏性大腸症候群
晴れ。

今日も爽やかなお天気だ。こんな日が続けばいいと思うのだが、また明日からは雨らしい。

以前こちらで「マーラーと下痢」について書いた。大好きなマーラーの演奏会で下痢をもよおしたイメージが強くて、これを書いたのだが、拙者は「過敏性大腸症候群」という厄介な症状を持っているのである。

この病気にはきちんとした定義があるのだが、簡単に言えば、不意かつ頻繁に下痢に襲われるのである。幸い病院の心療内科でカウンセリングや治療を受けた結果、最近ではかなり良くなっている。

いちばん酷かったのは、前の会社に勤めていたときだ。毎日下痢が続き、電車を途中下車するため、遅刻はしょっちゅうだった。このときは誰も理解してくれなくて、1人で悩んでいた次第である。これは完全にストレスから来ていたと思われる。何せ下痢だけでなく、胃潰瘍と十二指腸潰瘍を併発したのだから。座ってもいられないくらいの腹痛に襲われても、「平日に休みを取って検査など行くな」と言われていたくらいだから。

それでも無理矢理休みを取って検査に行ったら、胃も十二指腸も穴が空いてボロボロだった。もちろん、平日に検査に行ったことで、後日ものすごく怒られたことは言うまでもない。

この会社を辞めて今の会社に入ったら、下痢は多少改善された。かなり、といって良いかも知れない。出勤途中に電車を下車して便所に駆け込むことは極端に減った。ただ、記者会見、それも質疑応答で自分が質問者になっているときや、単独取材のとき相手の応接室でいきなり「来る」のには困った。いずれも、その場から逃げられないからである。本当に苦しい思いをした。

・・・しかし、今は何とか上手に過ごしているのである。疲れたので、この続きは、また今度。


...... 2004年 10月 08日 の日記 ......
■[ NO. 383 ]
かぼす
雨。

台風が近づいてくる。これで今年、何個目の上陸だろうか? 猛烈に忙しくて、フラフラになって帰宅する。

帰宅すると、友人のコレペティトル・のりこちゃんから宅急便が届いていた。中身は「かぼす」。箱を開けると、たくさん入っていた。何でもご実家の庭に「かぼす」の樹があって、たくさん出来たので送って下さったとのこと。嬉しい、嬉しい。拙者、こうした柑橘系、大好きなのである。

連弾庵に届いた「完全無農薬かぼす」


深夜、家での仕事が終わった後に、頂いた「かぼす」を半分に切り、焼酎のお湯割に果汁を絞る。切るだけで、キッチンに良い香りが広がった。「かぼす」を絞った焼酎、うーん、これは美味しい! プーランクのピヤノ・デュオ、特に「エレジー」に良く合う。あんまり美味しいので、つい呑みすぎた拙者であった。

なお「かぼす」に関しては、「大分県カボス振興協議会」のサイトが詳しい。


...... 2004年 10月 09日 の日記 ......
■[ NO. 384 ]
台風直撃
雨。

予報通り台風が来た。それも完全直撃である。しかも関東を襲った台風としては、観測史上最大規模であるらしい。

昨夜から、断続的に激しい雨が降っていた。風と雨がいきなり強くなったのは、17時前だ。猛烈な風が吹き荒れる。1階はほとんど揺れないが、2階がガタガタ揺れる。外は「ゴウゴウ」と、恐ろしい音。雨も思い切り雨戸に打ち付ける。台風の進路を見ると、「目」は完全に連弾庵のすぐ側を通って行った。最大瞬間風速は、軽く30mを超えていたらしい。

今回いちばん恐れたのは、風だ。連弾庵は耐震・耐風構造である。建物そのものが吹っ飛ぶ危険性は低い。コワイのは、何か物が飛ばされてくることだ。連弾庵の1階は採光を良くするため、巨大な吹き抜けがある(写真:床からの高さは8m以上ある)。そこに大きなガラスがはめ込んであるのだが、ここに何かがぶつかったらお終いだ。飛散防止の強化フイルムが張ってあるため、バラバラにはならないだろうけど、割れたらそこから雨が吹き込んで、1階リビングが水浸しになってしまう。ピヤノも楽譜もアウトだ。

とにかく「何もぶつからないでくれぇ〜」と念じながら台風の通過を待った。幸い、何事もなく台風は去った。しかし参った。吹き抜けのはめ込みガラスにはシャッターなど取り付けられない。これを作るときには、台風で何かが飛ばされて来ることなど、考慮していなかったのである。これから吹き抜けのある家を作ろうとされる方、そのあたりをお考えになるべきだろう。

家には被害がなかったが、敷地内に置いてあった植木鉢が3つばかり吹っ飛んだ。もちろん吹っ飛びそうなものはあらかじめ風の当たらない場所に置いたのだが、「こんなでっかくて重いものなど飛ばされないだろう」と考えていたものが、ものの見事に吹き飛ばされ、連弾庵前の道路に転がった。拙者がようやく持ち上げて移動させられるような、とっても重い植木鉢だ。これが吹っ飛ばされるなんて、恐ろしい風が吹いたものだ。

何はともあれ、家が無事でよかった。台風が去った後は、不気味なほどの静けさである。


...... 2004年 10月 10日 の日記 ......
■[ NO. 385 ]
お片づけ
雨。

台風一過・・・というと、普通は爽やかに晴れた青空だ。ところが、雨が降っている。どんよりとした空。そして湿った風。

昨日、直撃を受けた連弾庵の後片づけをする。吹っ飛ばされた植木鉢は元に戻し、バラバラになった葦簀(よしず)を撤去したり。葦簀を片づけていたら、何だかモソモソ動く人がいる。よーく見たら、守宮さんだった。我が連弾庵にも、守宮(やもり)が住み着いてくれたのだ。

守宮は「家守」とも書き、家を守ってくれるという。そっとつまんで、元いたテラスに置いてあげた。

午後。ぱぐたちを連れて街に出たら、凄いことになっていた。街中、折れた木の枝でいっぱい。家屋は被害に遭わなかったけど、樹木が凄いことになっていたのである。公園も街路も、折れた枝でいっぱいだ。ぱぐたちは、折れて吹き寄せられた枝の山に疾呼をしまくっていた。

デジカメを持って出なかったのが失敗だ。こちらの「惨状」(と言っても大したことはないが)をお知らせすることができたのに。

今回の台風では、伊豆と房総の方が、メチャメチャにやられたそうである。被災者の皆様には、心からお見舞いを申し上げたい。


...... 2004年 10月 11日 の日記 ......
■[ NO. 386 ]
却下と足止め
雨。

「体育の日」というのは、晴れる確率の高い日だそうだ。予報でも「気持ちの良い晴れ」と言っていた。それがどうだ。またも雨である。いつものブティックから「雨傘が入りました。いつでもご来店下さい」と連絡があったが、雨だし拙者担当の営業さんは休みだし、行ってもしょうがない。それに仕事があるから、長時間は家を空けられない。

妻が「年末に弾く曲を決めよう」という。いろいろ提案するのだが、「それは暗い」「プリモばかりが易しくてセコンダが難しい」「曲の感じが掴めない」と次々却下。サン=サーンスの「子守歌」(連弾オリジナル)なんて、とても良い曲なんだけどな。

そうそう、関東を襲った台風22号、思わぬところに余波があった。午前中、グダグダしていたら電話が鳴った。出ると休暇を取っていた同僚の通称「オヤビン」だ。「どうしたの?」と拙者。「すいません、今、ホノルルです。帰れなくなっちゃったんです」。何と、週末に帰ってくるはずが、台風22号の影響でフライトがキャンセルになり、ホノルルで足止めとのこと。「全部で少なくとも1700人以上が、足止めです。当番の代打をアサインして下さい」。聞けば、成田だけでなく関空経由でも帰れないらしい。

で、心優しい拙者は言った。「代打なら何とかなるよ。折角だからフライトの順番が回って来るまで、そちらでゆっくりしていたらいいよ」。ああ、何と優しい拙者であろう。「仏のかずみ」と呼ばれる由縁であろう。

さて、どうもぱぐたちが臭う。1カ月もお風呂に入れていなかった上に、この湿気だ。仕事の合間に「犬のお洗濯」をすることにした。パグもあかねも、綺麗になってさっぱりだ。連中を洗うと、いつも水がドブみたいな色になる。こんなばっちいのと一緒に寝ていたかと思うと、うわっ! と思う。毎度のことだ。ブラッシングをしたりからだを拭いたりしていても、犬は汚れるのである。

お風呂で疲れたのか、ぱぐたちは置物みたいになって動かない。平和そうな顔で眠っている。拙者も疲れが出て沈没だ。「今週の1枚」、とうとう更新できなかった。


...... 2004年 10月 12日 の日記 ......
■[ NO. 387 ]
またも雨


いったいいつになったら晴れるのだろうか? これだけ雨の多い10月も珍しい。関東近辺に秋雨前線が停滞していて、動かないのが原因だ。

こうした天気図、普段は9月の中頃に現れるものだ。9月は8月の連続みたいな天気図だったので、季節が後ろに倒れたのだろうか?

雨だからと言って涼しい訳ではない。意外と蒸し暑い。でも、この雨が終わると、今度は急速に冷え込んで来ることが予想される。

「気持ちの良い10月」は、来るのだろうか? ちなみにこれらは、東京近辺のお天気である。

雨の日には、武満徹の「水」や「雨」をテーマにした音楽がよく似合う。それはそれで風情があるけれど、これだけ雨が続くとさすがにうんざりだ。


...... 2004年 10月 13日 の日記 ......
■[ NO. 388 ]
どこまで続く雨空よ
雨、ときどき曇り

こんなお天気が続くと、いい加減うんざりだ。気分も鬱々してくる。「西欧の冬は、もっと鬱々だぞ」と言われてしまいそうだが、イヤなものはイヤだ。確かに最近はデスクワークが中心で外に出ることはなくなった。その点からすれば、別に雨でも何でも構わないのかも知れない。

でも、朝起きて空を見上げて、毎日が雨だったら、世の中の大半の人は「うっ」っと来るのではないだろうか。

そうそう、書くのを忘れていた。ずっと前「di-arezzo」に頼んだ楽譜が先日届いた。1冊だけ、ぽつんと。それでも例によってdi-arezzoの日本語担当Mutoさんは「航空便で送りましたよ。遅くなって失礼しました。残りの楽譜もお届けできるよう手配しています」と、とても丁寧なメールを下さった。オンライン・ショップで、ここまで親切にされるとファンになってしまう。

で、届いた楽譜は、マスネ「管弦楽のための組曲 第1番」(作曲者自編の連弾版)である。マスネらしい綺麗な曲だ。譜面(ふづら)が、マスネしてる。


...... 2004年 10月 14日 の日記 ......
■[ NO. 389 ]
日食を覆う雲
曇り。

予報では雨だった。でも、ここまでお天道様を拝めないとなると、雨でも曇りでも同じだ。おかげで、折角の「部分日食」が鑑賞できなかった。空一面が雲に覆われて日食もへったくれもない。タダで楽しめる「天体ショウ」だったのに。もっとも1日中多忙だったので、晴れてもはたして日食が鑑賞できたかどうかは疑問だが。皆さんのところでは、日食を楽しむことが出来ただろうか?

帰宅すると、作曲家の近藤浩平さんから封書が届いていた。都内における近藤さんの作品を取り上げる演奏会のご案内だ。

近藤さん、音楽大学出身ではないが、個人的に作曲家の方について学び、なかなか面白い作品を書く。今回は歌曲と連弾曲のご案内だ。

もちろん個人的に興味があるのは連弾曲である。今回は連弾曲「島」のカットなし全曲を、すみだトリフォニーホールでやる。しかも弾き手は、今や日本で最高クラスのデュオ「中井恒仁・武田美和子」組だ。これは是非とも聴きに行かねばならない。

近藤さんとは直接の面識はないが、何度もメールを交換させていただいている。演奏会のご案内もたくさん頂いたが、運悪く全部仕事にぶつかって、申し訳ないことに1度も伺っていない。今度こそ、演奏会に伺って近藤さんにお目にかかりたい。それに中井さん・武田さんにも、久しぶりでお目にかかりたいし。ちなみにその演奏会の期日は、2005年1月12日。

贅沢を言えば終演後、近藤さん、中井さん、武田さんとご一緒に一杯やれたら・・・などと考えている。仕事がぶつからなければいいな。


...... 2004年 10月 15日 の日記 ......
■[ NO. 390 ]
新型セダン
晴れ。

まったく久しぶりの青空である。気持ちの良い、秋の1日だ。いったい、いままで何日、青空を拝まなかったことだろう。こうした気候だと体調も良い。

昨日、日産自動車が新型の高級スポーティ・セダン「フーガ」を発売した。これが、なかなか良さそげである。



車内も広くて快適そうだし、排気量もいちばん小さいモデルが2500ccなので力もありそうだ。大きなワンワンでも、楽々乗せられそうである。もっとも大きなワンワンを乗せようとする人は、一般にはこの種の車にはしないだろうけれど。お値段は341万2500円から。仕様から言ったら、手頃な価格かも知れない(今の拙者には、ちょっと手が出ないが)。ただ、色がおとなしすぎる。拙者の大好きな「明るい朱色」がないのだ。

ちなみに、今の車は、同じ日産自動車の「スカイライン」。色は「明るい朱色」だ。もの凄く派手で目立つ。この色、気に入っているんだけどなぁ。どうやら今の日産では、この色の車は作っていないらしい。残念。

夜になって、「今週の1枚」執筆のために、CDをかけ、楽譜とにらめっこ。普段だったら、3回聴けば原稿が書けるのだが、今回はちょっとあって、同じ曲の同じ箇所を10回も聴いた。何、ちょっとした確認のためである。疲れた。


...... 2004年 10月 16日 の日記 ......
■[ NO. 391 ]
おさらい
曇り。

肌寒いお天気である。ただ、涼しいので猛烈に眠れる。昨日までの疲れがどっと出て、かなり遅い時間まで眠っていた。

「ぱぐ」と一緒にグウグウ寝ていたら、インタフォンが鳴った。妻は買い物で留守にしているので、「ぱぐ」と一緒に玄関まで出る。先日「amazon.co.jp」に頼んだ本が届いたのだ。頼んだ本は、西洋音楽史の教科書。大昔、西洋音楽史は時間をかけて勉強したが、「忘れていることはないかしら」と、改めておさらいをしようと思ったのである。

今回使う教科書は、音楽之友社から出ている「グラウト/パリスカ:新 西洋音楽史」だ。これなら、おさらいには丁度良いかな、と考えた拙者である。ちなみに、20世紀の音楽に関しては、以前使った、シュトゥッケンシュミット(H.H.Stuckenschmidt)「Twentieth Century Music」を再度使いたかったのだが、絶版になっており入手できなかった。残念。こんな名著が絶版になるなんて、おかしな話である。

午後は雑用の合間に、ピヤノを弾いて遊ぶ。ヤマハから出ている「みんなのピアノ連弾 2」に収録されており、松永晴紀先生ご推薦の曲をいくつか。「このくらい、初見で行けるだろう?」(妻)。ははは、拙者、きちんと初見の練習などしたことないので(それをしないようなヒドイ講師に習っていた)初見は不得手なのだが、お遊びなので楽しく弾く。しかしながら、松永教授ご推薦の曲は、どれもみんな上品である。そんなことを改めて実感した拙者であった。


...... 2004年 10月 17日 の日記 ......
■[ NO. 392 ]
素敵な来客
晴れ。

気持ちの良い1日。ちょっと冷たいけれど、爽やかな風。本当に秋らしい空気。この陽光と風の中に身を置くと、幸せを感じる。

午後から連弾庵にお客様。そのため朝からお料理の下ごしらえをしたり、家中大掃除をしたり。でもお客様がいらっしゃるのは楽しいので、準備も楽しい。

今日のお客様は、たびたびこちらでも登場の、「コレペティトル・のりこちゃん」、それにのりこちゃんとピヤノ・デュオを組んでいる「よしこちゃん」、そしてのりこちゃんのお嬢さん「Kyoちゃん」。ピヤノが大好きな、楽しい人たちだ。のりこちゃんとよしこちゃんは、この6月に、ボルコムの傑作2台ピヤノ曲「想い出」を、それは素敵な演奏で音にして下さった美貌デュオである。

ところでKyoちゃん、前回連弾庵にいらしたとき、パグたちを怖がって大泣きしてしまったのだ。ぱぐとあかねは、来客があると、「誰かな?」とお客様の足下をクンクンする。それに知らない人だと、あかねが「おぅおぅおぅ〜!」と叫ぶ。Kyoちゃん、これが恐かったらしい。今回も最初はちょっと恐かったようだけど、次第に慣れて、最後は「一緒にお散歩に行きたい」と言うまでになった。ほっとした拙者たちだ。(もう約1名、パグたちを見て泣いた人がいたな。誰だっけなぁ・・・フフフ)

のりこちゃんも、よしこちゃんも、ピヤノが本当に好き。そしてお喋りも上手。おかげで、みんなでピヤノを弾いたり楽しくお喋りしたりと、充実した時間を過ごすことができた。こうした来客があると、いつもは静かな連弾庵が、賑やかで明るくなる。有り難い次第だ。

弾いて喋って食べて…楽しい時間はあっという間に過ぎる。今日のホームパーティの“仕上げ”は、Kyoちゃんのリクエストで、みんなでパグたちを連れてのお散歩だ。ゆみこがあかねを、Kyoちゃんがぱぐを連れて、その後ろを、のりこちゃん、よしこちゃん、拙者がお喋りしながら付いて行く。秋の夕暮れの、素敵なひとときだった。

「ピヤノ」という楽器と「インターネット」というメディアのおかげで、交友の輪がどんどん広がる。のりこちゃんも、よしこちゃんも、元はと言えば、ネットで知り合った茨城県日立市の「ピアノデュオコンサート実行委員会」の皆さんが仲介するような形でお友達になった。

「ピヤノ」と「インターネット」。知識や利便性を与えてくれるだけでなく、とても素敵な人たちとの結びつきまで与えてくれた。言い換えれば、人生における潤いをピヤノとインターネットで得たのである。のりこちゃん、よしこちゃんとのお付き合いも、そうしたことの、ひとつの表れである。

幸せな気分で、1日を過ごした拙者であった。今日はお三方に感謝である。

プレゼントされたブーツ・キーパー。ゆみこは大喜び。



...... 2004年 10月 18日 の日記 ......
■[ NO. 393 ]
子守歌
晴れ。

お天気は爽快だけど、からだがだるい。ちょっと熱っぽくもある。それでも月曜日だ。仕事はガンガンやる。だけど「それほど無理をすることはないな」と、早めにオフィスから引き上げる。

そうそう、昨日の連弾庵ではいろんな曲が鳴ったけど、ゆみこが「これ、ちょっと弾いてみて下さらない?」と、のりこちゃんとよしこちゃんに渡したのが、サン=サーンスの「子守歌」。作品105のオリジナル連弾曲だ。

初見でお二人に弾いて頂いたのを聴いたゆみこ、「へえ、こんな良い曲だったんだ」。何だと??? 「この前、かずみと弾いたら、何だか暗くてベタ〜っとした曲だったので、練習を辞退したのよ。今度ちゃんと練習してみよう」。

何だ、何だ。確かに拙者の初見能力は、ドツボだ。ピヤノも下手である。それはよく分かっているのだが、無茶苦茶な言われようだ。

・・・悪いのは、みんな拙者のようである。


...... 2004年 10月 19日 の日記 ......
■[ NO. 394 ]
10個目
雨。

昨日までの爽やかな秋晴れは、どこへやら。朝から雨である。秋雨前線は活発化しているし、台風もこちらに襲来しそうである。

台風の襲来。今度来ると、今年で10個目の上陸になる。観測史上、最多だそうだ。変なコースを取ると、またも連弾庵直撃になってしまう。今年は来日オーケストラの充実度では当たり年だが、台風も当たり年になってしまった。後者の方は、ちっとも有り難くない。

すっと昔、2年半ほど那覇市で暮らしていたことがある。夏になると「台風、来ないかなぁ」。沖縄は、適度に台風が来ないと、大変なことになるのである。どんなことになるかと言うと、お水がなくなるのだ。

最初は、1日のうちの6時間くらいが断水になる。それが続くと、今度は12時間断水だ。さらに進むと、隔日断水になり、最後は2日に1度6時間ほどお水が出る・・・と言うふうになった。今はどうか分からないけど、状況はそれほど改善されているとは思えない。

本土の諸兄諸嬢は「水は限りなくタダ」とお思いだろうが、沖縄は違う。とにかく、お水が出なくなるのである。喉を潤わせるだけならミネラルウオーターがあるし、食堂か飲み屋に行けばいい。それだって結構な出費だ。だけど、お洗濯はどうなる? シャワーも浴びられない。無茶苦茶悲惨なことになる。

本土では大きな被害をもたらす台風だけど、沖縄では文字通り「恵みの雨」なのである。これは経験した者でないと分からないだろう。ちなみに沖縄では「台風による被害」が、ほとんどないのは御存知だろうか? 「恵みの雨」への対策は、ずっと昔から講じられているのだ。

台風が近づくたび、自宅への被害に怯えながらも、あの懐かしい沖縄の日々を思い出す拙者である。


...... 2004年 10月 20日 の日記 ......
■[ NO. 395 ]
熾烈な戦い
雨。

台風23号が近づいている。朝方には四国に上陸した。今年10個目の台風上陸である。日本本土への年間上陸数としては、観測史上最多である。

そんな天候のためか、疲労のためか、嘔吐はするし下痢はする。おまけに発熱。散々な状態だ。それでもこの雨の中、取材に飛び出した拙者であった。

職業柄、コアな本業のほか、いろんな文章を書いている。2年前、あるところに「日本が世界に誇れる物」という技術エッセイを書いた。テーマは「スーパーコンピュータ」だ。

一般の方々はあまり御存知ないことだろうが、約2年前からつい先日まで、実行演算性能(カタログ値ではなく実際に出した計算の性能)で、世界一のマシンは日本製だったのだ。NECが開発し、海洋研究開発機構が管理する「地球シミュレータ」という名のスーパーコンピュータだ。

拙者、ひょんなことから、このマシンの構想段階から実稼動まで、一連の動きの報道に携わってきた。この世界最高速のマシンが生まれる過程をくまなく取材し、大変に感動したものである。

「地球シミュレータ」の論理的な最大演算性能は40テラFLOPS。1秒間に40兆回もの計算をこなすのだ。ちょっと専門的になるが、スーパーコンピュータの世界では、理論的な最大演算性能というのは、まず実際には出ない。そこで注目されるのが、実際にどこまで性能を引き出すことができたのかを示す「実効性能」という値だ。地球シミュレータは、何と35.86テラFLOPS、1秒間に35兆8600億回もの計算をこなしたのだ。

これには世界中が驚いた。The New York Timesをはじめとする世界のトップメディアが「先端科学の世界で、大変なことが起こった」と、大々的に報じたのである。このニュースの価値が理解できない日本のメディアの大半は、後追いで報道する・・・という間抜けなことにもなったが。

それはともかく、拙者は海洋研究開発機構からその報告を頂いて、嬉々として記事を書いたものである(The New York Timesより早かった)。

この報告を聞いて、米国政府とIBMヒューレット・パッカードなどが、無茶苦茶怒ったことは言うまでもない。スーパーコンピュータの開発競争に拍車がかかったのだ。何故って? スーパーコンの開発は、ある意味で国力を示すものだからである。

それから2年あまり経った、この9月末。IBMは大々的な発表をした。同社が開発した「ブルージーン/L」というスーパーコンが、ラボラトリ・ベースだが36.01テラFLOPS(1秒間に36兆100億回の計算をする)と、わずかに「地球シミュレータ」を上回る実効性能を出したのだ。これはローレンス・リバモア国立研究所に納入するマシンである。IBMは、もう大喜びだ。

しかし、話はそれだけで終わらない。

今日、NECは、実効性能でIBMの「ブルージーン/L」を上回る可能性がある新型スーパーコン「SX-8」を発表したのだ。まだ最大構成のマシンを組み立てていないが、NECの話では実効性能で57テラFLOPS(1秒間に57兆回の計算をする)の性能を出せるというのだ。

NECの新型スーパーコンピュータ「SX-8」


こうなると、また日本がスーパーコンピュータで世界一の座を奪い返せる可能性が出てきた。この20年近く、いろんなテーマで記事を書いてきたが、中でも一連のスーパーコン報道に携わってきた拙者としては、何とも嬉しいニュースである。拙者も楽しく速報を書いた。吐き気と下痢に苦しめられながらも。

ちなみに「日本経済新聞」では、「NEC、IBMから世界一の座を奪い返す」という記事を紙面に載せたが、これは飛ばしすぎ。実機ベースでは実効性能が計測されていないからである。誰が書いたか知らないけど、無茶苦茶いい加減な記事だった。スーパーコンの「ス」の字も知らない奴が書いたとしか思えない呆れた内容。拙者がゲロ吐きながら15分で書いた記事の方が、はるかにマトモだ。

案の定、スーパーコンの世界的権威で東大教授のO先生から、即座にメール。「かずみの記事はそこそこだったけど、あの日経新聞の記事はヒドイね。な〜んにも分かってない奴が書いたって、もう業界の笑い物になってるよ」。

ま、何はともあれ、明るいニュースであることには間違いない。日本だって、世界に誇れる技術を持っているのだから。


...... 2004年 10月 21日 の日記 ......
■[ NO. 396 ]
爪痕
雨。のち晴れ。

台風22号に続く23号。日本本土に大きな爪痕を残した。たくさんの方が亡くなり、大勢の方が被災した。そうした方々にお見舞いを申し上げたい。沖縄にとっては恵みの雨をもたらす台風だが、本土には被害を与える方が主役だ。

はっきり言って、大きな台風とか地震とかは、個人のちからでは災害を防ぎきれない。例えば台風だと、いくら丈夫な家を作っても、水害や土砂災害には無力である。やはり行政側が、きちんとした防災対策を取らなければ、個人など守ることはできないだろう。

こうした災害、来てからでは遅いのである。来る前にしっかり対策を立てることが必要だ。そんなことは分かってるって? 分かっていないから、多くの人が被災したのではないか。

河川の堤防が崩れて、街中に水が溢れたところがあった。堤防さえ崩れなければ、その人たちは被災しなかったのである。どんな水が来ても壊れない堤防を作るべきなのだ。・・・などというと行政側は必ず、こう言う。「そんな規模の水量など、予想もしなかった」。ああ、何ということだろう。「自分たちはバカです」と言っているようなものだ。

自然災害に関しては多くの研究がなされている。ならば、それらを参考に最大限の対策を講じるのが行政の責任ではないだろうか。過去の経験だけに頼っている場合ではないのだ。最悪の事態を想定して対策を立てるのが、行政としての本来の姿だろう。それが市民を守る、ということなのだ。

河川の堤防を「最強」にすることも必要だろう。地滑りが起こりそうな場所には家を建てないように行政指導するべきだろう。不幸にして大雨で水が溜まりそうな場所には、家を建てさせないか強力な排水機構を設けるべきである。加えて、何かが起きたとき、適切かつ強制的な避難指示を出すべきだ。

災害を防ぐには、個人の自由をある意味で制限しても、行政が強制力を持つ仕組みが必要なのでは・・・とも考えた拙者である。国民の人命と財産を守る、という観点から、行政はもっともっとあらかじめの強制力を持つべきではないだろうか。

と、こんなことを書くと「個人の自由意思を排除している」という意見も出よう。でも、今回の台風23号の被害だけでもしっかり検討してみよう。行政がきっちりした対応と強制力を持っていれば、防げた被害も多かったのではないか。


...... 2004年 10月 22日 の日記 ......
■[ NO. 397 ]
沈没
晴れ。

気持ちの良い秋晴れである。風邪っ気は抜けてきたが、まだ本調子ではない。とにかくからだに力が入らない。

やらねばならない仕事だけ、さっと片づけて、早々に退散する。呑み会の誘いもあったが、断って帰宅。ほとんど何もせず、早々に沈没である。zzzzz…疲れた…zzzz…


...... 2004年 10月 23日 の日記 ......
■[ NO. 398 ]
絶妙のデュオ
晴れ。のち曇り。

夕方から、浜離宮朝日ホールに出かける。小川典子さん+キャサリン・ストットさんのピヤノ・デュオ演奏会を聴くためだ。この演奏会、小川さんが「ドビュッシー&ラヴェルの世界」と題して、3回に渡って、ピヤノ・デュオ、室内楽、ソロの曲を披露する。その第1回目である。

曲目は以下の通り(演奏順)
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(連弾:ラヴェル編曲)
・ドビュッシー:小組曲
・ラヴェル:スペイン狂詩曲(連弾)
・ドビュッシー:海(2台:カプレ編曲)
・ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台:作曲者自編)

アンコールは
・ホルスト:「惑星」から「木星」
・ディーリアス:春、初めての郭公を聞いて(連弾:ワーロック編曲)

全体の感想をひとことで言うと、大変に充実した、それは素晴らしい演奏会だった。小川さん、ストットさん、それぞれ音楽性は異なるし、音色もタッチも相当に違う。ペダリングを見ても、両者で処理方法がまったく違う。しかしそれが一体化し、ひとつの音楽を形成していた。そう、見事な相乗効果が現れていたのである。ある意味、ピヤノ・デュオの醍醐味と言うこともできるだろう。そして演奏の間中、キラキラする音の粒が、ホールを舞っていた。実によく空間を通る、芯のある音である。

演奏会の前半は連弾。1曲目と3曲目は、ストット(プリモ)・小川(セコンダ)、2曲目は、その逆。いずれのケースも、いずれか一方が演奏をコントロールするのではなく、完全に両者が一体になっていた。

驚いたのは、最初のラヴェル。この編曲、技術的にはそれほど難しいものではないのだが、効果的な演奏をしようとすると至難の業なのである。曲(編曲)が演奏の不出来をカヴァーすることがなく、デュオの実力がまざまざと明らかにされてしまうのだ。

それがどうだろう。この2人は、曲が持つ幻想性と柔らかさ、そして表情の変化を、実に鮮やかに提示していた。単なる編曲物としてではなく、あたかもオリジナルの連弾曲であるかのように。個々のテクニックはもちろん、この合奏技術は並大抵のものではない。とりわけ表情の変化のつけかたは素晴らしかった。このラヴェル編曲の「牧神…」で、ここまで高度な演奏を聴く機会というのは、稀ではないだろうか。

「小組曲」。かなり遅めのテンポで弾き始める。でも、その音作りには、最初からはっとさせられた。曲が持つ「静」と「動」、「明」と「陰」を、くっきり弾き分ける。それもごく自然に。時折、普通の演奏では見過ごされてしまいそうな内声部が聞こえ、より立体的な音作りをしている。この耳慣れた名曲が、とても新鮮に聞こえたことは特筆に値しよう。

最近では2台で演奏する方が多い「スペイン狂詩曲」。理由を聞くことはできなかったが、あえて連弾で演奏。これが、胸のすくような快演だ。ニュアンスの構築性の素晴らしさが、この曲でも生きている。この連弾用編曲は、プリモとセコンダの手が、頻繁に交差、接近することで有名だが、その処理が実に見事。後述するが最前列で見ていると、それが手に取るように分かる。もう、完全に両者が一体と化した演奏だ。そうしたポジションの処理も、当然ながら「音」に反映される。どんなに手が交錯していても、流れるような音作りだ。

リズムは一貫してシャープ。ただ「スペイン的濃厚さ」は、ほとんど感じられない。あるのはラヴェルの透徹したピアニズム。この2人は、それを徹底的に追及したようだ。それが実に好感を持てる。

後半2曲の2台ピアノは、いずれもスケールの大きな演奏。変に原曲を意識することなく、2台のピアノだからこそ出来る表現を極限まで押し出した演奏となった。前半と違い、1人に1台のピアノであるため、両者の個性がくっきり出た。それをことばで表現するのは難しいけれど。しかし、その個性が見事に融合し合い、それは流麗な音楽を作り出す。アンサンブルの面から見ても、完璧だ。「ラ・ヴァルス」はともかく(これだって、なかなか聴くことのできないような大変高度な演奏である)、カプレ編曲の「海」を、ライヴにおいてこれだけ充実した演奏で聴くことができるのは稀だろう。

アンコールの2曲も充実。ダイナミックで明るいホルスト、爽やかな抒情に満ちたディーリアス。どちらも絶品だった。

ステージで見せた、お二人の柔らかい笑顔は、忘れられない。

なお、確保した座席は、1階1列11番。最前列のステージに向かって中央だ。音楽でも、芝居でも、能でも、文楽でも、何かを「見る」のなら、できるだけステージに近いところに座るに限る。編成によっては音のバランスがよくないケースもあるかも知れない。でも何だか演奏者と一体になるような感じがして、拙者はステージにできるだけ近いところを好む。

ちなみに今回の演奏会、何人かの方をお誘いしたが、見事にすべて振られた。ゆみこですら「一人でいっておいで」。だ〜れも一緒に来てくれなかった(; ;)。


...... 2004年 10月 24日 の日記 ......
■[ NO. 399 ]
M 6.8
晴れ。時々曇り。

昨日の夕刻に端を発した地震、大変な被害になっている。被災された方々に、心からのお見舞いを申し上げたい。ずっと昔にお世話になった方が、震源近くにお住まいだった。ふと、その方のことを思いだした次第である。

今回の災害で、またも日本は世界有数の「地震国」であることを目の当たりにした。日本には活断層が無数にあり、今回の震源も、そうしたたくさんある活断層のうち、ひとつ(あるいは余震に関してはいくつか)が動いたに過ぎない。しかし「…過ぎない」というには、あまりにも大きな被害である。

今回被害が大きかったのは、雪の多い地域だ。折しもこれから冬を迎える。先日の台風で地盤もゆるんでいるし、まだまだ余震の心配もある。被災された方々のことを考えると、本当に心が痛む。


...... 2004年 10月 25日 の日記 ......
■[ NO. 400 ]
活断層
曇り。時々晴れ。

新潟県中越地震の被害、ますます拡大している。いや、拡大しているという表現は不適切だろう。被害の詳細が、次々と明らかになっている…というほうが正しい。本当に心が痛む。

今回の地震に関して「予知できなかったのか?!」という声が出ていないのは、地震というものの本質を、少しでも多くの方が分かった結果なのだろうか? そもそも現代の科学では「地震予知」なるものは絵空事だということを、多くの方が理解したからなのだろうか? 拙者はそれを願っている。

今回の地震は、関東大震災や今後来るとされる東海地震とは本質的に異なる。強いて言えば、阪神淡路に若干似ていると表現できるかも知れない。内陸側の活断層が動いて起こった地震だ。

「新編 日本の活断層—分布図と資料」(東京大学出版会)という本がある。ここには、現在分かっている活断層が、ほとんど全部出ている。もちろん分かっていないのもあって、それは出ていないけど。この本を開いてみよう。初めての方は、きっとびっくりされるかも知れない。日本にこれだけ多くの活断層がある、ということを。しかも、これらは現在分かっているものだけである。堆積物に阻まれて、分かっていないものは、まだまだあるのだ。

そして、これらの活断層が、今回の新潟県中越地震と同じような震災をもたらす可能性があるのだ。活断層なんて、何百年か、何千年かに1回しか動かない。でも1回動くと、今回の新潟の震災や、阪神淡路みたいなことになる。今回の中越地震だって、今のところ、どの断層が動いたのか、特定できていない。それほど活断層と地震の関係を特定するのは難しいことなのだ。

水害に対してもそうだけど、国家や自治体は、いつ、どこで大きな地震が起こっても、きちんとした対応ができるよう、十分考慮しておくべきではないだろうか。ちなみに今回の中越地震に関しては、国家や自治体の対応が、みんな後手後手に回っているように見えるのは、拙者だけだろうか?

とにかく、多くの被災者の方が、少しでも安心できる環境に置かれることを願っている。


...... 2004年 10月 26日 の日記 ......
■[ NO. 401 ]
雨ぞ、降る
雨。

先日、C.F.Petersのサイトで、楽譜を検索していたら、拙者の欲しかった、グリーグの「劇音楽・連弾編曲」と黛敏郎氏の「涅槃交響曲」の楽譜が、「売り物」になっていた。普段ならディーラのサイトから注文するのであるが、この2点に関しては、受注できないとの返事をもらっていたのである。

ダメもとで、Petersのサイトから注文してみた。そうしたら、いつものフランクフルトではなくニューヨークのPetersからメールで返事。「涅槃交響曲に関しては手元に在庫あり。グリーグに関しては入手の可能性あり。至急、クレジットカードの番号をお知らせ願いたい」とのメール。先ほど、先方が送ってきたオーダーフォームに従って注文書を作り、ファクシミリでニューヨークに送信した。メールでクレジットカードの番号を送るのは危ないからね。

果たしてこの2点、本当に入手できるのだろうか? 入手できたら、こちらで報告したい。フランクフルトで在庫がなくても、ニューヨークかロンドンで何とかなる…ということを。

そのほか、いろいろあって、何だか疲れた。

沈没。


...... 2004年 10月 27日 の日記 ......
■[ NO. 402 ]
鋭利、そして冷徹
曇り。一時晴れ。

肌寒い陽気。どうも風邪っ気が抜けない。

夕方からは、久しぶりにオーケストラの演奏会で、サントリーホールへ。今夜の演奏会は、ロリン・マゼール氏指揮・ニューヨーク・フィルハーモニック(NYP)

マゼール氏は、拙者の好きな指揮者のひとり。けっこう録音物を所有している。ところが何故か実演で聴く機会に恵まれなかった。行こうと思えば行かれた演奏会もあったのだが、曲目とオーケストラがいまひとつ。一方、NYPは、拙者が音楽を聴き始めた頃から録音を所有していたオケ。生まれて初めて自分で購入したLPのオケがNYPだった。実演で聴きたいと思っていたが、なかなか東京に来て下さらない。今回は、好きな指揮者、好きなオケが合体して来る…というので行くことにした。確保した座席は、1階前から3列目である。

曲目は以下の通り。
・ワーグナー:タンホイザー・序曲とバッカナール(つまりパリ版)
・マーラー:交響曲第5番
アンコールは
・ワーグナー:ローエングリン・第3幕への前奏曲

全体の感想をひとこと。この指揮者とオケの組み合わせとしては、万全の演奏会だったのではないだろうか。オケは実に良く鳴り、アンサンブルも完璧だった。そして豪放に鳴らしながらも、マゼールの細かい…そう、実に細かい指示に、オケが敏感に反応した。その意味では、大変に聴き応えのある演奏会だったと言えよう。

ただ、全部が全部、“賛成”できるのではない。1曲目のワーグナーに、若干の問題があった。この1曲目、曲目が二転三転した。当初はチャイコフスキー「ロメオとジュリエット」。これがアイヴズ「ニューイングランドの3つの場所」に変わり、さらにワーグナー「タンホイザー」になった。別に、そのせいではないだろうけど、このワーグナー、どこか違和感のある演奏だった。オケはとても良く鳴っていて、実に立派な演奏なのだけど、マゼールの意図が完全にオケを通して聴衆に伝わったか、というと、どうも「?」である。どこがどういけないのかを、言葉で指摘するのは大変に難しい。でも例えて言うなら、指揮者とオケ、ステージと聴衆の間に、ごく薄い靄がかかったようなイメージだ。どこかしっくりこない、このオケの実力が完全に発揮されていないような演奏だった。これは、同行の妻も同じ感想を持ったようだ。「どうも、ピンとこなかったんだよ。あのワーグナー」。若干の不満を抱えながら休憩へ。

後半のマーラー。今度は見違えるように、オケが響いた。マゼールの意図を実に的確にオケが表現し、稀にみる名演となって現れた。

冒頭のトランペット。輝かしい響きながら、どこか憂いを含んでいる。これは見事だった。曲中、どんなにオケが咆吼して熱い音の塊を聴衆に投げかけてきても、どこかに冷静な局面を含んでいる。マゼールの指示は、とにかく細かく、爆発的な音響でも繊細さを失うことはない。これが全曲を通じて具現化され、演奏を成功に導いていた。各楽器のバランスはもとより、ダイナミクスの非常に細かい変化、大きく揺れるテンポ。それでいて、全体の統一感を保ち続ける。長大な曲だけど、最後まで聴衆を飽きさせない。恐ろしく求心力のある演奏だ。

それが極端にまで表れたのが、第4楽章。あの有名なアダージェットである。弦とハープだけになるため、ダイナミクスとテンポの変化が、手に取るように分かる。もう、これ以上やったら演奏として崩壊してしまう一歩手前まで、そのぎりぎりの線まで、マゼールがオケをコントロールする。しかも、ベタベタした甘さがまったくない。大変に冷静。ある意味で冷たさすら感じさせるような演奏だ。多彩な表現を引き出しながらも、どこか醒めて、きりりとした音の流れである。マゼールの面目躍如か。

爆発する終楽章。目眩く音の饗宴だ。しかし、ここでもマゼールの冷静なオーケストラ・コントロールが効果を発揮する。細部まで切り込んだ、鋭利で冷徹な表現。マゼールの統率力は、並大抵のものではないことが、ダイレクトに伝わってくる。単なる音の饗宴で終わらせないところが、マゼールの面目躍如だろう。そこからは、深い感動がわき上がってくる。

最後の音が消えて、一瞬の間。熱狂的な拍手と大歓声だ。歓声と拍手は延々続く。それを収めてのアンコールが「ローエングリン」。ここでもオケはフル回転だ。もちろんマゼールの「鋭い切り込み」が生きている。ダイナミクスの絶妙な変化と独特のフレーズ作り。これには一気に引き込まれた。

演奏を終えて、オケを労いながら、にっこり笑ったマゼールの満足そうな表情が、とても印象的だった。こんな素敵な演奏会なら、何度行ってもいいな。


...... 2004年 10月 28日 の日記 ......
■[ NO. 403 ]
疲労困憊
晴れ。時々曇り。

あわただしい1日。午前3時、業務終了。疲れた。頂いたメールの返事も書けない。サイトの更新もできない。

総退却まで、あと一歩。沈没だ。


...... 2004年 10月 29日 の日記 ......
■[ NO. 404 ]
総退却
曇り。肌寒い1日。

午前1時、業務終了。疲れた。頂いたメールに返信して…実はこれ、本当に嬉しくて楽しい作業なのだ。ネットワークを介して、いろいろな方とお話ができるから…。それだけやって、沈没する。


...... 2004年 10月 30日 の日記 ......
■[ NO. 405 ]
恐怖への対峙
雨。1日中、降り続く。

関東・甲信・近畿・北越・中越と、かなり広い範囲で降っているらしい。

先日、「下痢の辛さ」に関して、こちらで書いた。そうしたら拙者のお友達が、やはり同じ症状で、長いこと苦しんでいるというメールを下さった。同じ苦しみを持つ人は、結構多いのである。

拙者は、心療内科で治療を受けたりして、まだ万全とは言えないけれど、小康状態を保っている。

で、きっとご質問が出るだろう。「貴殿、よく、マーラーの交響曲など聴きに行って、大丈夫だったな」、と。自分でも、こうして長大な曲の演奏会に行かれるようになったのには、嬉しく思っている。

主治医からはいくつかの薬を処方されている。事前に飲むものもあれば、頓服的に飲むものもある。頓服薬は、すぐに取り出せるよう、ジャケットの右のポッケに入れている。これは主に「抗不安剤」だ。もうひとつ、これは心理的なものかも知れないけれど、右のポッケに入れてあるのが、東亜薬品が製造し、ライオンが販売している「ストッパ」という、どこでも水なしで飲める下痢止めだ。

この前ドイツに出張する機会があって、この時に初めて購入した。日本国内だって困るのに、海外の街を歩いて突然の下痢に襲われたら、大変な恐怖である。これは味わった者でないと分からないだろう。拙者、何度もあるのだ。

例えば以前、ウイーン郊外を歩いていたときのこと。ベートーヴェンが遺書を書いたので有名なハイリゲンシュタット。ベートーヴェンの家を出て、20分程散策をしていたら突然の差込が。もう立っていられない程のものである。どうしよう。いちばん近くのレストランまでも、歩いて10分だ。もう、持たない。最悪の光景を想像した。

するとどうだろう。目の前、10メートル先に何と「WC」の文字が!!! 急いで駆け込む。そして…ああ、拙者は助かったのだ。この時の安堵感は忘れられない。きっとベートーヴェンが助けて下さったのだ。でも、もう2度とこんな目には遭いたくない。

…と、そんな拙者の前に現れたのが「ストッパ」である。ドイツ行きで携帯したことは言うまでもない。いや、それ以降、これをずっと携帯し続けているのである。運良く、まだ使ったことはない(だから、本当に有効かどうかは分からないのだが)。

でも、こうした市販薬が出ただけでも、拙者たちにとっては福音である。効くかどうかは別にして、心理的にはかなり楽になっているのだから(もっとも、この程度では効かない人も多数いることは理解している。拙者も、「これ以上強力なものはない」と言われている下痢止めを常時携帯している)。

次の演奏会も、その次も、拙者の右のポッケには「ストッパ」が入っていることだろう。

これが「ストッパ」



...... 2004年 10月 31日 の日記 ......
■[ NO. 406 ]
銀座、雨上がり
雨。のち晴れ。

昨日まではやけに冷え込んでいたのに、今日は妙に生暖かい。最低/最高気温が10度くらい違う。これでは身体がガタガタになる。

大変に疲れていたので、思い切り眠った。途中からお布団に「ぱぐ」が入ってくる。一緒に眠る。疲れ切っていて、とにかく起きあがることができない。でも、昼前にはやっておかなければならない仕事があるので、必死で起きあがる。

午後は若干のピヤノ。12月に、ある忘年会があって(「望年会」と言う)、その出し物を考えなければならない。ゆみこと彼女が現在師事している松永晴紀教授は、4手連弾で1曲。それに拙者を加えた3人で6手連弾を1曲。拙者とゆみこで4手連弾を1曲である。「何を弾こうかねぇ」と、あれこれ弾いてみる。でも、なかなか決まらない。「望年会」の日は迫ってきていると言うのに。どうしよう???

今日も仕事だが、若干の余裕がある。気晴らしと楽譜購入のために銀座へ。

拙者が散財している某ブティックから、ずっと前に頼んでおいた雨傘が入荷しました、という連絡が先日入っていた。これを取りに行かねばならぬ。それから、松永教授と弾く6手連弾の楽譜も仕入れなければ。

で、銀座をブラブラしていたら、出逢ったのが、この人。

銀座で会った人


無茶苦茶可愛い! 拙者、子供の頃からワンワンを飼っていたが、ジャーマンシェパードだの、ビーグルだの、普通の顔をした人たちばかり。それが、パグたちと一緒に暮らすようになってからは、鼻ペチャ犬にぞっこんだ。今日会ったフレンチ・ブルドッグ、シャイで可愛かった。写真を撮ろうとするとお尻を向けてしまうので、飼い主さんに頼んで「固定」してもらった。それでも上手に撮れなかった拙者である。本当は、もっと可愛いんだよ。