晴れのち、曇り。夜になって雨。
根津へ出かける。根津神社でやっている「つつじ祭り」を楽しむためだ。
この街は、わたくしにとって想い出深い街。宝石のような輝かしい、素敵な時間を過ごした街。震災からも戦災からも焼け残って、古い東京を感じさせてくれる街だった。
…のはずだったが、4年ぶりくらいで訪れて驚いた。素敵な路地は破壊され、マンションの建ち並ぶ街になっていた。まさか、こんなに破壊されてしまうとは思わなかった。
もっとも、わたくしたちが跳梁跋扈していた根津の街は、もう20年前。その年月を考えると変貌していても当然のことだろう。でも、寂しい。ここまで変わってしまうとは。
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つつじ祭りの1シーン |
ただ、「つつじ祭り」は変わらなかった。ちょっと人では増えたかも知れないけれど、あの情緒はそのままだ。
こんな素敵な街で、20代前半を過ごすことができたのは、本当に幸せである。
そう、そして見つけた。通っていた焼鳥屋が復活していたのだ。アパルトマンの1階で。地上げで消えてしまったと思っていたのに。残念ながら営業時刻の前だったので入れなかったが。これからも、ちょくちょく来ようかな、この街に。変貌を見るのは悲しいけれど、わたくしの青春の1ページを、あらためて振り返るために。
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