...... 2005年 4月 01日 の日記 ......
■[ NO. 559 ]
コンチェルト・フォー・マイセルフ
晴れ。

昨日に引き続いて、春らしくて素敵なお天気。

あるサイトを見ていたら、フリードリッヒ・グルダ作曲「コンチェルト・フォー・マイセルフ」のスコアが出版されていることが分かった。この曲、グルダの作品の中では、あの美しい「アリア」と並んで、わたくしが大好きな曲である。

CDは繰り返し聴いているし、1993年11月、グルダ最後の来日公演のとき、この曲の演奏に接し、大変な感銘を受けた経験がある。もちろん自分では弾けないけれど、是非ともスコアを参照したいと、ずっと思ってきた。

スコアは「PAPAGENO」という出版社から出ているという。そこで、いつも楽譜を購入している「Musia.com」に行ってみた。ドイツ/オーストリア系の出版社の楽譜なら、まずここで揃う。早速「Gulda」で検索してみたが、いくつかの作品は出てきたものの、肝心の「コンチェルト・フォー・マイセルフ」がない。検索方法をいろいろ変えてみたがダメだ。どうやら「Musia.com」では扱っていない模様。

次に手がかりを求め、「PAPAGENO」という出版社のサイトを探したのだが、これもどうしても見当たらない。仕方ない、いろんなキーワードを重ねてググってみたら、ウイーンにある「Josef Weinberger」という出版社兼販売会社のサイトに行き着いた。そして「楽譜販売」のページへ行って「Gulda」で検索したら、あった、あった! かなりの量のグルダ作品が。そしてお目当ての「コンチェルト・フォー・マイセルフ」も。もちろん、即座に購入したことは言うまでもない。

そうそう、ゆみこが「セヴラック:休暇・第1集の連弾版楽譜を購入しておくように」と言っていた。それからお友達の「のりこちゃん」が「バルトーク:ミクロコスモス第1巻の楽譜、紛失してしまったので、どこかで楽譜を購入するなら一緒にお願いします」。バルトークだけだったら「Boosey & Hawkes」のショップに行くのが手っ取り早い。しかし別の出版社の楽譜も纏め、しかもフランス物を含むなら、やはりMutoさんの「di-arezzo」である。早速「di-arezzo」に行き、目指す楽譜を注文。せっかくだから・・・と、これまたあれこれ注文してしまった、わたくしである。

今日も散財した。


...... 2005年 4月 02日 の日記 ......
■[ NO. 560 ]
花冷え
曇り。肌寒い。これを「花冷え」という。

散歩をしていたら、連弾庵の近く「桜通り」で、ほんのちょっとだけど桜が開いていた。曇り空で、良いアングルが確保できず、写真は失敗してしまったが。

もっとも「開いた」と言っても、全体から見れば、連弾庵の近くには桜のきれいな場所がたくさんある。その木立を遠くから見ると、ほんのり紅が差している。何百分の1だ。見頃は次の週末になるだろう。

桜はまだだけど、街はお花でいっぱい。歩くだけで楽しくなる。

ただ、妙なことに、鼻水が止まらない。嚔も酷い。ひょっとして、これって花粉症?

まさかね。

わたくしはいろんなアレルギーがあって苦しんでいるけれど、花粉症にだけは襲われなかった。これで花粉症になったら、踏んだり蹴ったりである。来週当たり、花粉症アレルギーの検査をしてこようかな。

街のあちこちで、お花。雪柳も咲いたよ。


...... 2005年 4月 03日 の日記 ......
■[ NO. 561 ]
ぽかぽか陽気
晴れ。

天気予報では「雨」だったのだが、気持ちよく晴れた。それに暑い。外気温は摂氏20度近くにまで達した。汗ばむくらいだけど、外歩きは楽しい。咲き始めの桜の撮影にようやく成功した。お花の写真は奥が深いけど、桜は特に難しい。

桜が咲いたよ。


「ぱぐ母さん」の調子が良くない。後ろ足がフラフラする。散歩のときは何ともなかったのだが、帰宅したらよろめいて、一瞬立てなくなった。

痛みがあるのだろうか?

犬は「痛いよ」とは言わないから、分からない。だから余計に心配になる。ぱぐも、もう13歳。からだに故障があっても当然なのだが、やはり楽に生きてもらいたいものだ。何ともないといいのだけれど。

来週は、お花見だね。



...... 2005年 4月 04日 の日記 ......
■[ NO. 562 ]
酔って夜桜
雨、のち晴れ。

新旧役員の交代で、歓送迎会。今回は、わたくしが幹事。普段は同じ勤務先の人とは滅多に呑みに行かないのだけれど、幹事なら出席せざるを得ない。もっとも、去られる役員の方には大変お世話になったので、喜んで出席させていただく。

呑んだのだが、全然酔わなかった。最寄り駅にたどり着くまでは。

以前、酔っぱらって自転車に乗り、駅から連弾庵までの間で3度も転けた経験があるので、徒歩にする。

駅から連弾庵まで、ゆっくり歩いても普通は15分。それなのに30分以上かかってしまった。通勤路の一部、通称「桜通り」で、咲いたばかりの桜の下を、ぐるぐる回っていたらしい。

シャワーを浴びて沈没。


...... 2005年 4月 05日 の日記 ......
■[ NO. 563 ]
一気に初夏?
晴れ。初夏のような陽気。

日本の「amazon」に頼んでいたものが大量に届く。ゆみこには、あらかじめ「土日、あちこちのサイトでバカ買いしたよ」と告げてあったので、さほど驚かない。

「バカ買いって、いくらくらい?」
「日本のサイトだけで、1万2000円」
「何だ、その程度か」

1万2000円と言ったら、わたくしにとっては大金だ。

せっかく、書籍やCDが届いたのだが、非常に疲れているため、本も開かずCDも聴かず。明日提出予定のエッセイの原稿を修正し、そのまま沈没。


...... 2005年 4月 06日 の日記 ......
■[ NO. 564 ]
見切り発車
晴れ。昨日に続いて初夏のような陽気。

この陽気で、都内も連弾庵近辺も、桜が完全に開いた。週末まで持つだろうか? お花見を楽しみにしているので。

昨夜書き終えたエッセイ、どうにも気にくわない。バッサリ手を入れる。いつまでやっていても仕方ないので、見切りをつけて出稿だ。

出稿して、焼酎呑んで、沈没。


...... 2005年 4月 07日 の日記 ......
■[ NO. 565 ]
惑星
晴れ。またも蒸し暑い日。これで桜は週末まで持つのだろうか?

アリオン音楽財団」から「第21回<東京の夏>音楽祭2005」の案内が届く。

何と今年は、カール・ハインツ・シュトックハウゼンが来て、自作自演をやったり自作を語るそうだ。

シュトックハウゼン。

もう、過去の人かと思っていたら、現役で何やら活動しているようだ。でもなぁ、さすがのわたくしでもシュトックハウゼンのコンサートは遠慮したい。お好きな方には申し訳ないけれど、お金と時間の無駄遣いになりそうな気がする。

その他いろんなコンサートがあるけれど、中に佐渡裕氏指揮のNHK交響楽団による「ホルスト:惑星」があった。「惑星」は、ゆみこが常々ライヴで聴きたいと言っている曲である。

「今年の東京の夏、“惑星”やるよ」
「どこのオケだ」
「NHK交響楽団」
「わたしはね、外人のオケで、惑星、聴きたいのだよ」
「だから、前から言ってるでしょ。あんな大編成の曲を外人のオケにやらせたら、お金ばかりかかるから、まず日本のプロモータは手掛けないよ」
「うーん、行こうかな、どうしようかな」

“惑星”も面白いけれど、同じコンサートで山下洋輔氏がN響と一緒に、自作の「ピアノ協奏曲第1番」を演奏する。わたくしとしては、こちらの方に興味あり。何だか、とても面白そうである。山下氏のピヤノ、一度ライヴで聴いてみたかったし。

ゆみこを説得して、行くとするかな。もっともチケットが確保できれば、の話だが。


...... 2005年 4月 08日 の日記 ......
■[ NO. 566 ]
春は駆け足で
晴れ。

「中心性漿液性網脈絡膜症」の経過観察のため、病院へ。前回ご報告した通り、病状の進行は止まっている。しかし、左目の視力がどうしても快復しない。何だか「諦めモード」になってきたようだ。ちょっと辛いけど、何とか物が見えているだけでも幸いである。それに最も悪かったときのように「楽譜も本も読めない」状態ではない。

・・・というわけで、通院がてら都内を少し歩いた。このところの初夏のような陽気のせいで、桜は一気に開き、そして早くも散り始めている。何だか大急ぎで春が通り過ぎて行くようだ。

淡い色の花びらをからだで受け止めると、ほんのり幸せを感じる。

満開だよ



...... 2005年 4月 09日 の日記 ......
■[ NO. 567 ]
クマ、勢揃い
晴れ。

今日も穏やかなお天気。連弾庵周辺の桜も散り始めている。中には若葉が顔を出している樹もあり、撮影するなら今日明日がいいところだろう。

葉っぱがわずかに顔を出す


こんな日は、お散歩も楽しい。来年もぱぐたちと一緒のお散歩ができればいいと思う。ぱぐたちもかなりの老齢。まだまだ元気でいて欲しいと思うのだが、時間の経過はどうすることもできない。

みんなで、お散歩


午後遅くなってからは六本木ヒルズへ。「日本におけるドイツ 2005/2006」のオープニング・イベントをやっており、これを見に行くのだ。「66プラザ」では「ユナイテッド バディ ベアーズ イン 六本木ヒルズ」というイベントをやっている。

ユナイテッド バディ ベアーズ」というのは、「世界の人たちが、ひとつのテーマを通じて、お互いをもっと良く知ろう」という趣旨の催しだ。身長2mもある同じ形をしたクマのボディーを、さまざまな国のアーティストに手渡し、これに自由にペイントや造形を施してもらう。これを一カ所に集めて展示、世界のいろいろなアーティストの「視点」を比べ合う、と同時に異なるイマジネーションを集合させることでひとつの芸術作品として成立させるのである。

2002年にベルリンで始まり、身長2mのクマたちは、キッツビューエル(オーストリア:2004年)、香港(2004年)、イスタンブール(2004〜2005年)を回り、六本木にやってきた。全部で127匹もいる。

クマが大勢


それぞれにお国柄が出ていて、とても楽しい。

けっこう、でかい


会場では、先日「amazon.de」で入手し損ねた「Die Maus」を捕獲。「ルフトハンザ」もブースを出しており、日本未輸入のオリジナル・グッズをたくさん売っている(4月10日まで)。いろんなものがあったのだが、ルフトハンザのオリジナル・ベアを発見! ルフトハンザの整備士の制服を着たクマさんだ。これは珍品。確かルフトハンザの機内でも売っていなかったはずだ。思わず捕獲である。

帰りは「麻布十番商店街」を散策。こちらに来るのは初めてだ。美味しいお魚料理を頂いて撤収である。

「今日は、ずいぶんたくさん歩いたぜ!」(ゆみこ)。


...... 2005年 4月 10日 の日記 ......
■[ NO. 568 ]
桜、舞う
晴れ。南風が強い。

桜の花が、思い切り散る。街のあちこちで、桜色の断片が、まるで雪のように舞っている。少し歩けば、髪に、方に、淡い色の花びらが、それはたくさん舞い落ちる。連弾庵のバルコニーやガレージも、飛ばされてきた花びらでいっぱいだ。

わしらは樹上で花見だぞ。参ったか!


散歩を終えて、近所(?:どこまでを近所というのだろう?)の「佐倉城址公園」へ。ここは桜の名所である。ここは桜と「国立歴史民族博物館」があることで有名だ。

広い公園内に、さまざまな種類の桜があって、色や花弁の変化がとても楽しい。人生いろいろ、桜もいろいろである。



園内では「佐倉市観光協会」が主催し、市内の企業がいろんなブースを出していた。市内の和菓子屋さんもブースを出していて、おだんごが美味しそう。丁度おなかが空いていたので、お団子捕獲。桜の下で頂いたら、とっても美味しかった!

旭鶴」という佐倉市にある酒造会社がブースを出しており、味見をさせて下さった。とても美味しいので、純米吟醸をひとつ購入した次第だ。

こういうお花見も楽しいね。


...... 2005年 4月 11日 の日記 ......
■[ NO. 569 ]
果たして誰が?


昨日のことになるが、ウイーンの「Josef Weinberger」から小包が届いた。前に書いた、フリードリッヒ・グルダの楽譜を出版している「Papageno」の販売会社である。サイトを見つけたとき、「コンチェルト・フォー・マイセルフ」のスコアと、ピアノ曲集の楽譜を発注しておいたのだが、それが届いたのだ。いずれも価格は30.80ユーロ、送料が16.50ユーロ。日本国内で購入するより、送料を含めても約6割の値段で買えたことになる。

その「コンチェルト・フォー・マイセルフ」、早速CDを聴きながらスコアを読んだのだが、ピヤノ・ソロ・パートの3分の1は、何とアドリブなのである。それかベース(エレクトリック)とドラムスのパートに至っては、ほとんど何も書いていない。ところどころ、ベースのパートにコード・ネームが書いてあるくらい。ピヤノ、ベース、ドラムスのトリオになるところが何カ所かあるのだが、そうしたところは、もう「勝手にやりましょう」状態。いかにもグルダらしい、と感じた次第。

逆に、これを出版したところで、はたして誰が演奏するのか、と疑問に思った。グルダが遺した、あの素敵な演奏を超えることなど、ほとんど無理と思われるからである。何せ、アドリブの山だから。この曲に挑戦する人、いるのかな???

懐かしい「丸形ポスト」。
国立歴史民族博物館前で発見。
何と現役である。


...... 2005年 4月 12日 の日記 ......
■[ NO. 570 ]
リニューアル


サイトを巡回していたら、「C.F.Peters」のサイトがリニューアルされていることに気付いた。しかも「英語」(どうやらロンドンで運用しているらしい)と「ドイツ語」(こちらはフランクフルトらしい)のドメインが別になっていた。

どちらもオンラインショップを持っているのだが、品揃えがかなり違う。英語サイトはPeters社以外の楽譜も買え、楽器の編成別に楽譜を選択できるなど機能的。しかもセキュリティがとてもしっかりしている。ただし、Peters社の現役楽譜でも置いていないものがあったりする。しかも印刷したカタログは請求できない。

一方、ドイツ語サイトは、セキュリティがいかにも弱い。クレジット・カード番号を入力するところも暗号化されていない模様。それに例えば「連弾の楽譜だけをリストアップしよう」などができない。使い勝手は、かなり悪い。ただし、Peters社(のフランクフルト)が出している楽譜は、すべて購入できる。そして無料のカタログも請求できる。

どちらも一長一短がある。ま、リニューアルしたばかりなので、覗いてみると楽しい。

連弾庵にやってきた「Die Maus」


...... 2005年 4月 13日 の日記 ......
■[ NO. 571 ]
お手本


珍しく夕方から、人に会う。今夜お目にかかったのは、テレビ朝日・報道部のKさんだ。数日前Kさんから「たまには会いませんか?」とのメールを頂き、喜んで時間を取った次第である。

Kさんはテレビ朝日の前は、某大手新聞社の俊英記者だった。もう17年前、わたくしが初めて海外取材のため米国へ行き、取材対象となっていた会議の記者向け朝食ミーティングで隣の席になったのが、知り合った発端。その席には、日本人はわたくしとKさんしかいなかった。そのときのKさんは、ワシントン総局駐在で、担当は科学技術全般。本拠をワシントンに置きながら、全米を飛び回っていた。

なぜかKさんとわたくしは意気投合し、仲良くなった。

数年後、大手町をブラブラしていたら、ばったりとKさんに。「つい先週、日本に戻ってきたのですよ。挨拶が遅れて済みません」。それからお互い時間を見つけて、一緒に呑むようになった。

そして3年前、突然、テレビ朝日に転職。「やっぱり現役で取材できる方がいいですからね」。

何とも、やることが格好良くて、わたくしにとってのKさんは、憧れの存在である。この方を見ていると、実力があれば、好きなことができるのだな・・・といつも認識させられるのだ。

今夜も呑みながら、Kさんは語った。「生涯現役で、取材と執筆を続けたいですね」。わたくしも見習わなくては。

美味しいお酒だった。

連弾庵にやってきた「ルフトハンザ・ベア」


...... 2005年 4月 14日 の日記 ......
■[ NO. 572 ]
やられた!
晴れ。

ついに、やられてしまった。花粉症である。

今年の春、晴れた日など、嚔と鼻水が止まらなくて困った。原因が分からない。ひょっとして花粉症? まさかね。

わたくしは、いろんなアレルギー持ちで、アトピーもかなりのもの。ただ、花粉症ではなかった。以前、血液検査をしたとき、花粉に関しては何も出なかったので安心していた。

ところが今年はどうにもおかしい。改めて血液検査をしたら、出た出た、「杉花粉アレルギー」が。それほど強度ではないが、嚔と鼻水の原因は花粉症だったのだ。うーん、困った。これから毎年、杉花粉に苦しめられるのだろうか?

幸い檜やブタクサなど、他の花粉には反応しないことが分かった。これが檜にも反応するようだと、杉が終わったあとは檜の花粉が散って、もっと悲惨なことになるらしい。わたくしなど、まだ幸せな方らしい。

でもやだな。花粉症。

お祭りも、もうすぐおしまい



...... 2005年 4月 15日 の日記 ......
■[ NO. 573 ]
デンキブラン
晴れ。

夕方から呑みに出る。今夜のお相手は、40年近く付き合っている「井田道範」氏。お互いお財布が寂しいので、それなりのところへ。

行った先は、住吉(東京都江東区)にある「神谷酒場」。ここももう10数年通っている。最近は年に1度くらいになってしまったが、以前はしょっちゅう出入りしていた。

なぜここか。

何と「デンキブラン」をボトルで提供してくれるのだ。

デンキブラン。

年輩の方は御存知だろうけれど、妖しげなカクテル(酒類としてはリキュールに分類される)である。これを出してくれるところとして、浅草(東京都台東区)の「神谷バー」が有名だ。同じ「神谷」だが、この2つの店には何の関係もない。

なぜ、この店を知ったかというと、十数年前、その近くにある某社のスーパーコンピュータ・センターに取材があって、そのあたりをフラフラしていて「デンキブランあります」という看板を偶然見つけた。それから何日もしないうちに井田道範氏と乗り込み、常連になったのだ。

ここで出すデンキブランの度数は30度のもの。デンキブランとしては度数が低いが、720mlビンが1300円。ストレートで呑むのだが、お水と氷を出してくれる。それは無料。結局、あまりコストをかけずに酔っぱらうことができるのである。

今夜も呑んだ。あっと今に空いていくデンキブランのビン。ちょっと食事もして、日本酒もバコバコ追加して、2人で4000円ちょっと。これはお財布にやさしい。

かなり呑んだが、飲み足りなくて、連弾庵近所の店で2次会。また呑んだ。

帰宅したら、午前2時半。あっという間に沈没だ。

ちなみに、デンキブランはネットでも買える。「ほっぴい屋」というサイトがオンライン販売をしている。ご興味のある方、試しに召し上がってみてはいかがだろう。


...... 2005年 4月 16日 の日記 ......
■[ NO. 574 ]
地面はほんのり桜色
晴れ。

昨日、眠るのが遅くなってしまったため、起きるのも遅い。午前11時過ぎに、ノコノコと起き出した。

先日から、慶応大学講師の加藤浩子さんとタッグでのエッセイが始まっている。第1回は「これ」。再来週が第2回のオンエアなので、そろそろ原稿を準備しなければならない。しかも、今回は、ある理由があって相当大勢の方にご協力いただいたので、何としてもまとめなければならない。

幸い二日酔いではない。しかし、頭がぼーっとして、思考が停止している。こんなときは気分転換だ。お昼を食べて、みんなで散歩に出る。

公園にある山桜。今が盛り。
撮影は大変に難しい。
安いデジカメではこれが精一杯。


染井吉野は終わりだが、山桜は丁度見頃である。散った染井吉野で地面は桜色に染まり、樹上では山桜が春の陽光に輝いている。

桜のカーペットの上に雲故だぞ!
気分は抜群じゃっ!


春の花は、まだまだ楽しめる。ぱぐたちも心なしか楽しそう。

地面はほんのり桜色


帰宅して、ご協力者の皆様から寄せられたご意見のまとめに入る。メッセージを頂くたびに丁寧にひとつひとつ読んでいたが、纏めるとなると話は別。ここが記者としての腕の見せ所なのだが・・・。

ああでもない、こうでもない、と深夜までメモをまとめ、結局眠気に勝てずに沈没だ。


...... 2005年 4月 17日 の日記 ......
■[ NO. 575 ]
チューリップ
晴れ。

朝、眠っていると「ぱぐ」が来る。顔は舐めるは、布団の中で暴れるは、どうやら「起きてくれよ」、と言っているみたいだ。まだ眠いので「一緒に眠ろう」と布団の中に入れてやったのだが、暫くしたら部屋から出ていった。

わたくしも階下に下りると、誰もいない。程なくゆみこが「あかね」と一緒に帰ってくる。あかねの調子が思わしくなく、動物病院に行っていたとのこと。「ぱぐ」は誰もいなくなってしまったので、寂しくなってわたくしを起こしに来たらしい。可哀想なことをした。結局、午前中はバタバタしてしまって終わり。

午後も始動が遅れた。

佐倉市で今日まで「チューリップ祭り」というのをやっている。以前行って、とてもきれいだったので「今年も行こう!」。順調に行けば車で30分ちょっとのところなのだが、道が混んで1時間以上かかった。

広い敷地にチューリップがいっぱい


でも広い敷地にいろんなチューリップが咲き乱れていて大満足。

チューリップだよ


こうした春は楽しいね。勤務先の同僚の方が「4月のオランダは、チューリップがたくさんで、とても綺麗ですよ」と言っていたのを思い出した。いつか言ってみたいな。そう言えば、駆け出し記者の頃、米国東海岸取材の帰り道、乗り継ぎの関係でワシントンDCで思いがけない1日だけの休日を取った。メチャメチャに忙しかった取材の後、早春のワシントンDCを歩いていたら、街のあちこちに色とりどりのチューリップが咲いていた。その光景は忘れられない。わたくしにとってワシントンDCと言ったら、あのチューリップがいっぱいの早春の街である。

いろんなチューリップがあるんだね


たくさんたくさん写真を撮って、戻ってきてからお夕飯。馴染みの鮨屋で、細魚、鰹 et al.…春のお魚で軽く一杯。晩秋から春にかけて、美味しいお魚がたくさんあるね。

で、原稿はどうなったって? はい、今、やっています。まるで蕎麦屋の出前だな。


...... 2005年 4月 18日 の日記 ......
■[ NO. 576 ]
残念
晴れ。

フランクフルトの「C.F.Peters」から、先日頼んだ最新版カタログが届いた。頼んでから、わずか5日後である。恐ろしく速い。大変に迅速なサービスだ。

去年から今年の新刊書を見る。連弾では特に面白いものはない。2台ではモーツアルトのピヤノ・ソナタと幻想曲にグリーグが第2ピヤノを付けた曲がバラ売りになって出た。中身を見ていないので正確なことは言えないが、恐らく「グリーグ全集 第7巻」のバラ売りだろう。

折角だったら、その巻に収録されている「古いノルウエイのロマンスと変奏曲」も、一緒にバラ売りしてほしかった。この曲は2台ピヤノの効果を生かしつつ、本当にグリーグらしい北欧的なロマンティシズムに溢れた曲だからだ。以前はこの曲だけで楽譜が出ていたのだが、なぜか絶版。もったいない限りである。確かに全集の7巻にはしっかり収められ、99ユーロ出せば購入できる。でも、99ユーロと言ったら、やっぱり大金だ。国内の輸入楽譜屋に注文したら、きっと2万円近くの値段を付けてくるだろう。まあ、99ユーロ出しても価値のある曲だけど、せっかく他の曲をバラにするのだったら、これも一緒にやってもらいたかった。その方が、より大勢の方に手軽に入手して頂ける。

さらに残念だったのは、ここ数年のカタログで、毎年「今年は出すぞ」と宣言していた、「ボロディン:ダッタン人の踊り」の連弾版の“出版計画”が白紙になっていたことだ。これはとても面白い編曲で、たくさんのデュオ愛好者に弾いていただきたかった。それが出なかったのは、本当に残念なことである。出せば売れると思うのに。何で止めたのだろう、Peters。

でも、こうしたカタログを見るのは楽しい。こうやって「紙のカタログ」を作り続けているPetersは偉い! 某SalabertなどカタログをPDF化したのはいいけれど、それが全然更新されない。単に電子化して手間を省いているだけだ。はっきり言って、これでは役に立たない。何とかしろよ、Salabert!




...... 2005年 4月 19日 の日記 ......
■[ NO. 577 ]
メインが…
晴れ。

こちらではお馴染み、パリの「di-arezzo.com」からの楽譜が届く。

内訳は以下の通り。

・オーベール:森の青さ
・シャブリエ:ブーレ・ファンタスク
・フォーレ:弦楽四重奏曲
・フェルー:雑踏
・デュカ:魔法使いの弟子
・タイユフェール:パリジアナ
・ワルトトイフェル:スケートをする人々

全部連弾である。

実はこのほか、セヴラック:休暇第1集の連弾版も頼んでいた。実はこれがメインだったのだ。「セヴラック、どうしても欲しいな」というゆみこの要望で。それならいろいろ頼んでみよう。ということになったのだ。

そうしたらSalabertめ、「カタログには載せてあるから絶版ではない。そのうち供給する」と答えたらしい。いつも親切に対応して下さる「di-arezzo」のMutoさんが、「済みません」という丁重なメールを下さった。有り難い次第。悪いのはMutoさんではなくて、いつもいい加減な回答を寄こすSarabertなのだが。

そうそう、今回受け取った楽譜で、タイユフェール。楽譜の作りは粗雑だったが、表紙がとてもお洒落だった。どなたが書いたか分からないが、タイユフェールの、それは素敵な横顔の似顔絵が表紙に印刷されていた。

何はともあれ、お仕事ながら、カスタマのことを真剣に考えて下さっている、di-arezzoのMutoさんに感謝である。




...... 2005年 4月 20日 の日記 ......
■[ NO. 578 ]
元気がない人
雨。

「あかね」の調子が思わしくない。バリウムを飲ませて検査したら、食道に穴が空いていて、おまけに胃潰瘍だそうだ。

あかねは食いしん坊。だけど、何かを食べるたびに吐く。そして吐くとおなかが空く。可哀想で見ていられない。いつも元気で、連弾庵の中を我が物顔でうろうろしているあかねが、ソファや部屋の隅から動かない。しっぽは下がりっぱなしだし、いつもの迫力もない。

「ぱぐ」と「あかね」は、連弾庵のシンボル。良くなって欲しい。わたくしも、疲れた。



...... 2005年 4月 21日 の日記 ......
■[ NO. 579 ]
疲労困憊
雨。

なぜか疲労困憊。からだがだるくてたまらない。書かなければならない原稿があるのだが、一向に進まず。沈没。




...... 2005年 4月 22日 の日記 ......
■[ NO. 580 ]
ベネットなどなど
晴れ。

ピアニストの笠原純子さんから、友田恭子さんとのデュオ・リサイタルのご案内を頂く。期日は6月5日。場所は市川市文化会館。プログラムが面白い。

・モーツアルト=グリーグ:2台のピアノのためのソナタK.545
・ベネット:4つの小品組曲
・ラフマニノフ:組曲第2番 などなど。

これは「表サイト」で紹介しないと。

他にも演奏会の情報を頂いているのでサイトを更新しなければならないのだが、疲労のため沈没。大した仕事をしているわけでもないのに情けない。


...... 2005年 4月 23日 の日記 ......
■[ NO. 581 ]
涅槃交響曲
晴れ。

とても気持ちが良い1日。

だが、「あかね」の調子がますます悪い。食べては吐く、の繰り返し。それも昼間だけならともかく、深夜にもやるので、ゆみこがへたへたになっている。

パグ犬とは、巻いたしっぽを背負っているのが普通なのだが、元気がなくなるとしっぽが下がる。連弾庵の中や敷地内では、あかねのしっぽは下がりっぱなし。元気がないことの証明だ。

おまけに「ぱぐ母さん」まで体調を崩しつつある。どこか痛いのだろうか。ちょっと動くと「はぁはぁ」と呼吸が荒くなる。

ぱぐ母さんは13歳、あかねは12歳。もうかなりの老犬だ。仕方ないことなのかも知れないが、やはり可哀想。何とか良くなってもらいたい。

午後、ロンドンのPetersから郵便。ずっと探し続けていた「黛敏郎:涅槃交響曲」のスコアが届く。フランクフルトでは絶版扱い、ニューヨークではずっと欠品になっていたのをロンドンで在庫を見つけた。「欲しいな」と思って買いそびれ、そのままになってから十数年。

やっと入手した!


やはり楽譜とCDは、見つけたときに買わないとダメだ。一期一会みたいなもので、後から欲しいと思っても入手できないことが数多くある。もちろんお財布との相談もあるのだが、欲しいなら10日くらい昼食を抜いても購入すべきだ。例外はたくさんあるけれど、普通わたくしが欲しいと思う楽譜など何万円もするものではないのだから。「その時」購入しておけば、せいぜい数千円。後から入手しようとなると、お金のほかに膨大な労力が必要になるケースが多数。それでも入手できればいいが、いったん消えた楽譜は、まず入手が困難。これまで幾度「痛い目」に遭ったことか。

夕方から気晴らしに、銀座へ散歩。裏通りでは花見月が綺麗に咲いていた。

風が吹いて、ちょっとピンぼけ



...... 2005年 4月 24日 の日記 ......
■[ NO. 582 ]
総員沈没
晴れ。今日も気持ちが良い。

「あかね」と「ぱぐ」の具合は、ほんのわずかだが良くなった。それでも、まだまだ心配だ。犬はしゃべれないから「ここが痛いよ」と言えない。「苦しいよ」とも言えない。だからそれを飼い主が把握するか、しっかりした病院で看てもらうしかないのだ。

口が利けない。わたくしたちに訴えたいことは、たくさんあるだろうに。

それを思うと心が痛む。

まったく調子悪いったらないぜっ!


午後、春風の中を散歩。街のあちこちで春の花が咲いている。とても気持ち良いのだが、わたくしもゆみこも疲れが溜まっていて、早々に引き上げる。

今日の連弾庵は、犬も人間も、沈没だ。

八重桜は今が盛り



...... 2005年 4月 25日 の日記 ......
■[ NO. 583 ]
報道対応の拙さ
雨。のち晴れ。

兵庫県尼崎で、悲惨な事故が起きた。JR西日本・宝塚線のカーブで電車が脱線、マンションに突っ込んだ。時刻を追うごとに死者の数が増える。23時現在で54人にも達した。

朝など列車のダイヤは、ますます過密になっていく。そして車両は「省エネルギ」のためどんどん軽量化されていく。こうした中で、日頃から「本当に電車は安全なのだろうか」と思っていたが、ついに大事故につながった。兵庫県での事故とは言え、とても他人事とは思えない。

亡くなられた方々のご冥福を祈ると同時に、一刻も早く事故の原因が判明することを願う。これを書いている現在でも救出活動が続いている。もうこれ以上、死者の数が増えないことを祈って止まない。

しかし、JR西日本の報道対応は最悪だ。会見場や遺体が搬入されている体育館、負傷者が収容されている病院では、報道陣がJR西日本の関係者に罵声を浴びせていた。わたくしの経験から、報道陣が罵声を浴びせるに至るには、取材される側の不備があることがほとんど。取材する側が必要とする情報をきちんと提供しないことから、こうしたことが起こるのだ。

もちろん、その場では答えられない質問もあるだろう。それでも、対処の方法はいくらだってある。一連の映像を見ていて、わたくしが取材の当事者だったら、やっぱり大暴れをしていたと思う。それほどJR西日本の対応は拙かった。

こんな愚痴を言っても始まらないが。

とにかく、もうこれ以上、遺体を増やしてほしくない。


...... 2005年 4月 26日 の日記 ......
■[ NO. 584 ]
サトコ
雨。

連載エッセイの第2回目がオンエア。今回は大勢の方にご協力を頂いた。ご意見のとりまとめは大変だが、こうした執筆はやりがいがある。ご意見を下さった皆様に感謝。

ロンドンのC.F.Petersから楽譜が到着。今回はリムスキー=コルサコフの「音画“サトコ”」の連弾版。出版社はForberg。大変に美しい編曲である。

この楽譜、先日届いた「涅槃交響曲」と一緒に発注したもの。C.F.Petersの担当者が親切で、「サトコは発送が遅れるので、涅槃交響曲だけ先に出しましょう」と言って下さった。明細を見たら、「サトコ」の分は送料がかかっていない。何とも良心的だ。



...... 2005年 4月 27日 の日記 ......
■[ NO. 585 ]
いちごジャム
晴れ。

疲労が溜まっている。でもあともう1日頑張れば大型連休だ。何とか乗り切ろう。

しばしば登場の「コレペティトルのりこちゃん」から宅急便で、自家製のイチゴ・ジャムが届く。見るからに美味しそう。今夜は遅いので、明日にでも賞味させて頂こう。のりこちゃんに感謝。

沈没。



...... 2005年 4月 28日 の日記 ......
■[ NO. 586 ]
アルヴェーン
晴れ。

蒸し暑い。それに風が強い。東京は夏日となる。

夕方から同じ社の記者3人とイタリアンのレストランで会食。最初は「男3人で飲む会」だったのだが、若い女性記者がゲストで入ったので、当初メンバーの「つあおさん」がお洒落なお店を確保して下さった。

ワイワイガヤガヤ、楽しいお喋り。アルコールは控えめ。4人でワインのボトルを4本。ほとんど酔わずに散会である。

帰宅したら、SheetMusicPlusから楽譜が到着していた。ずっと欲しかった、「アルヴェーン:交響曲第4番」のスコアである。大変に美しく、かつドラマティックな曲で、是非ともスコアと対面してみたかった。

元々はUniversal Editionから出ている。でも同社のカタログに乗っていないので、問い合わせてみた。そうしたら「レンタル専用で販売はしていない」とのこと。それが3年くらい前。

そして先日、SheetMusicPlusのサイトを見ていたら、このスコアを売っていた。もっとも、サイトでは品切れのケースもあるし、出版社も全然知らないところなので、ダメもとで発注。そうしたら本当に来たのである。

出版社は「Edition Reimers」というところ。ドメイン名から見ると、どうやらスウェーデンの出版社らしい。英文ページがないので、どんな会社でどんな出版物を出しているのかは、さっぱり分からなかったけど。

スコアの説明を読んだら、Universal版のレプリントとのこと。しかも大変美しい手書き。さらに説明を読むと、何と作曲者自身による清書だそうだ。アルヴェーンという人、恐ろしく几帳面である。そうでなければ、手書きでこんなにきれいな楽譜など書けない。このスコア、音楽と同じくらい美しい。驚嘆である。




...... 2005年 4月 29日 の日記 ......
■[ NO. 587 ]
連休初日
晴れ。

今日も蒸し暑い。連弾庵近辺では夏日になった。

連休初日。午前11時近くまで、思い切り眠る。午後からはサイトのメンテナンスと楽譜の整理。普段からため込むばかりだった楽譜。とても1日では整理できない。これができないと、わたくしの書斎の整理もできない。何とか連休中に…と思う。

折角の大型連休。行こうと思えば、いろいろなところへ行かれる。でも、ぱぐたちを置いて行くわけにはいかない。この老犬たちと過ごすことができるのも、限りがあるだろう。できるだけ一緒にいて、想い出をたくさん残したい。

…というわけで、連休初日はのんびりだ。

道端で見つけたよ



...... 2005年 4月 30日 の日記 ......
■[ NO. 588 ]
一瞬の幻
晴れ。昨日よりは、ずっと気温が下がる。

今日で4月も終わり。早いもので、1年の3分の1が終わってしまった。目の前で、季節があっという間に通り過ぎて行った感じである。

ゆみこは言う。

「あの日(2月23日)以来、時間の感覚を忘れてしまったみたい。さまざまなことがあったけど、まるですべて一瞬の幻のよう」。

気が付けば、わたくしたちは新緑に囲まれていた。

駅前通の欅も新緑に