雨。一日中降り続く。時折強く降る。
11月はちょっと働いた。そこで今日は代休を取るはずだった。ところがシステムのトラブル等で、午前5時まで働くことになってしまった。もう、総退却まで、あと一歩だ。仕事が終わって、仮眠をして気が付いたらもう11時だ。しかも仕事のメールがわんさか入っている。それに返事を書いていたら、あっという間にお昼を超えてしまった。こうなると、何のための代休か分からない。ピヤノを弾く気も失せた。
午後になって、お昼ご飯を食べたパグたちを、雨の中、散歩に連れ出す。雨が降ろうと風が吹こうと、雲故や疾呼をさせなければならない。連中、家の中では我慢をしているからだ。連れ出してやらないと、可哀想である。拙者もパグたちと一緒に、雨に濡れながら歩いた。
あまりにも気が晴れないので、銀座に出てみた。
前回「ヤマハ」に行ったとき、リムスキー=コルサコフの「金鶏」組曲の連弾版がForbergのコピー譜で売っていたことを思い出し、買いに行ったのだ。拙者と言えども、Forberg版のコピー譜はネット経由では入手できないからである。残念ながらこの「金鶏」、どなたかに持って行かれた後だった。躊躇せず、見つけたときに買っておけば良かったと思った拙者であった。あの手の楽譜は、見つけたときに入手しないと、2度と手に入らない。それが十分分かっていながら、「またにしよう」と思った拙者が愚かであった。
同じヤマハで「ピアニストに贈る音楽史」(音楽之友社)という魅力的な題名の書籍を見つけた。どんなことが書いてあるのだろう? 拙者、大変に期待してページを開いた。しかし、はっきり言って相当なガッカリ物である。最初の方に音楽史の流れがちょこちょこ書いてあって、あとは作曲家の略歴(とも言えないほどの短い紹介)の羅列である。真面目に西洋音楽史をおさらいした人には、こんな本はいらない。買うだけ無駄である。それから作曲家に関しては三省堂の「クラシック音楽作品名辞典」の方が、はるかにましだ。音楽史をピヤノで追うのであればシェーネマン「ピアノ音楽史」(春秋社)の方が格段に上である。この音楽之友社から出た「ピアニストに贈る音楽史」は、駄作のひとことに尽きる。読むだけ無駄だ。付録に「ピアニストの系図」が載っているが、そんなものを知ってどうする。音楽史とは関係ないことではないか。まあ、音楽史の勉強を端折ろうとする者には、アンチョコとしてもってこいのものかも知れないが。
何も収穫がなかったので、街をぶらついた。そこで撮影したのが下記の写真である。先日、この日記でも紹介した銀座名物「ミキモト本店」のクリスマスツリー。
あまりよく撮れなかったが、写真以上に綺麗なものである。毎年、これを見ると年の瀬が近づくのを感じる。
銀座の後は、浅草の料理屋へ行った。この時期、「スッポン」を食べるのが“行事”になっているからだ。しかし街は何となく蒸していた。店に入ったが、どうにも「スッポン」という雰囲気ではない。「スッポン」は、もの凄く寒い時期に、からだを暖めるために食べるものだからだ。仕方がないので、「河豚ちりコース」にした拙者たちであった。おっと、決して高くないのだよ、このお店。旨いけど良心的。でなければ、拙者などが入れるはずはないではないか。・・・と言うわけで、スッポンはまたにした拙者たちであった。もっと寒くなってから頂こう、スッポン。
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