1. 設立趣意


我が国のクラシック音楽界は、邦人演奏家の質的向上に加えて
世界の檜舞台においても、重要な存在と成る程の成長を遂げている。
また外来演奏家による演奏会も、地方に及ぶ文化施設の充実につれて
数多く接することができるなど、音楽市場の面から眺めてみても
確固たる地位を築いていると言っても、過言ではない。

しかしながら我々音楽に携わる者が、自らその責任を全うしているかどうか
疑問視されているのも、また事実である。

音楽の原点である「対話」を求めること−−。

これこそが、いつの時代においても綿々と受け継がれてきた芸術の本質と言える。

その具現化の一つとして、ステージと聴衆との触れ合いを大切にする仲間と共に、
来る21世紀の理想の音楽会像を追い求めて、
ピアノアンサンブル・室内楽を中心に据えた演奏団体
「GROUP TWO in ONE」を設立する。

                             1998年1月



2. 設立に至る経緯

 GROUP TWO in ONEは、当初ピアノ連弾の持つ魅力・可能性の追求をモットーに掲げる演奏団体として、DuO T&Mの門下生により、平成9年(1997年)6月に構想が打ち出されました。その活動拠点として、長野県・飯綱高原に立地する「いいづな高原美術館」が候補に挙がり、9月中旬に館長と面談、その折り
 
 (1)ピアノ連弾を中心に据えた常設の音楽祭が、確認できる範囲では日本に存在しないこと。
 (2)21世紀に向けての理想の音楽界像を探求する機会が必要とされていること。


の2点で認識が一致し、コンサートの毎年開催が決定しました。

 その後、主催となる団体の設立が急務となり、演奏家をはじめアマチュア愛好家、音楽業界に接触を続けました。その結果、20名強の賛同を得ることができ、11月上旬、会員登録予定有志会議の席上、正式団体名を「GROUP TWO in ONE」とし、平成10年(1998年)1月の発足を目指すことが確認されました。この団体名は、連弾の形態を象徴し、来る21世紀に向けて、理想の音楽会像の追求という当グループの理念を表します。
 以後1台4手の持つ室内楽としての側面を重視し室内楽部門を、さらに連弾作品の紹介及び普及を図るために作曲部門を設置することが、新たに活動方針に加えられました。
 
 また広報については、芸術現代社発刊の「音楽現代」における追跡取材及び寄稿、田中一実氏個人の御厚意によるインターネットホームページ「楽しい連弾の部屋」上の「飯綱高原連弾音楽祭」で随時紹介・告知を行うことになり、現在すでに公開されています。



3.活動方針


(1)飯綱高原音楽祭の企画・運営及び出演

長野県北部の飯綱高原に位置する「いいづな高原美術館」を会場に、毎年9月中旬、複数のコンサート・シンポジウム・パネルディスカッション・セミナー等を交えた「飯綱高原音楽祭」を企画・運営する。
また出演者は原則として、資格審査を経てGROUP TWO in ONEへの登録を必要とする。

注)平成10年(1998年)開催分については、連弾のみの企画となるために、名称を「飯綱高原  連弾音楽祭」とする。また、会場に設置されているピアノが1台のため、2台以上のアンサンブルは企画に含まない。


(2)メンバーによる定例コンサートの開催

登録メンバーの希望者による定例コンサート(名称未定)を、東京ないし首都圏内において毎年開催する。コンサートは、ピアノアンサンブル・室内楽部門2組のアンサンブルチーム、あるいは作曲家によるジョイント型式とし、費用負担を極力抑え、メンバーの研鑽及び当グループの方向性を模索する機会とする。


(3)メンバーによるコンサート・リサイタルの支援及び後援

当グループに所属するメンバーによるコンサート及びリサイタルへの支援及び公演を積極的に行う。後述する広報手段を通じ、広く告知を行うと共に、聴衆動員の一助になるよう尽力する。
また「GROUP TWO in ONE推薦ロゴ」を後日制定し、チラシ・プログラム等にマークの使用を任意にお願いする(但し、原則としてメンバー以外の組み合わせによる催しは除く)。



4.運営方針


(1)メンバー構成

当グループは以下の資格基準により、3つのメンバー構成から成る。

・理事会員・・・音楽各分野で顕著な活動が認められ、吟味された内容の濃いステージを提供する現役の演奏家会員。

・会員・・・・音楽大学あるいは大学院卒、もしくは同等以上の実力を有し、オーディション、コンクールまたは質的に認められるステージ経験を積んだ会員。

・アドヴァイザ・・音楽全般に幅広い見識を有し、当グループの活動全般に渡り助言行う。各界から選定、委嘱する。

・賛助会員・・賛助会員規定を別途掲載。


(2)部門構成

当グループは専門とする演奏分野により、以下の3つの部門構成から成る。

・ピアノアンサンブル部門 ・・1台4手を中心とする研究・演奏部門。

・室内楽部門 ・・・・・・・・ピアノに加えて弦楽器・管楽器等の室内楽を積極的に行う演奏部門。

・作曲部門 ・・・・・・・・・ピアノ連弾曲・室内楽をはじめ、創作活動に意欲的に取り組む作曲部門。


(3)グループ運営

a)メンバー登録

1) 理事会員登録は、その音楽歴・演奏内容を検討の上、現理事会員及びアドヴァイザ相互の
     推薦を経て行われる。
2) 会員登録は、現メンバーの推薦に基づき書類審査、及び理事会員によるオーディションを
     経て行われる。また登録後の実績により、理事会員への登録変更を行う場合がある。
3) 作曲部門については、作曲家の作品内容・創作活動歴を検討の上、理事会員の推薦を
     経て会員登録が行われる。

b)機関誌発行

グループの活動報告、会員動向・情報及び演奏会予定の告知等を掲載した機関誌を、
   年4回(予定)発行する。

c)年会費及び費用負担

1) 当面の間、事務運営費用として年間¥2,000を会計年度初頭に納入する。
  なお当グループ会計年度は、4月から翌年3月までとする。
2) 当グループの企画する催事にかかる費用については、原則としてその都度
  出演人数割相当額を負担する。

d)事務局

当面の間、以下の住所に置くものとする。

東京都八王子市高尾町
豊岡 正幸・智子 方

E-Mail  pxu13714@niftyserve.or.jp

e)企画運営会議

1) 定例会議は、理事会員及びアドヴァイザにより構成され、年4回程度開催する。
2) また必要に応じて、会員を交えた臨時企画運営会議を招集する。
3) また会員は、当グループの活動・運営について適宜提案・企画発案ができる。

f)退会及び登録抹消

1) 年会費を3年間未納のメンバーは、退会したものと見なす。
2) 退会希望メンバーは、その旨を記した書面を事務局宛送付し、受理された時点で
     退会となる。
3) 3年間無活動のメンバーは、自動的に登録抹消となる。また当グループの理念に
     著しく相違する活動を行ったメンバーに対しては、事前通知することなく除名処分を
     行うことがある。 
  
g)広報活動

1)インターネットホームページでの広報 

  アドヴァイザ田中一実・由美子両氏の御厚意により、御夫妻が開設されていらっしゃる
  インターネットホームページ「楽しい連弾の部屋
  (URL:http://www.rendan.net/)
  上の、「Group Two in Oneホームページ」および「飯綱高原音楽祭」公式案内ページ中で、
  当グループの活動に関する情報を、随時提供する。

2)「音楽現代」(芸術現代社刊)誌上での広報

    芸術現代社刊「音楽現代」誌上で、当グループに関する取材、及び寄稿を通じて
    活動案内・企画予告を行う。

(4)賛助会員規約

1.賛助会員は、GROUP TWO in ONEの理念に共鳴し、当グループの企画
  及び催事を側面支援することを目的とする。

2.賛助会員は、GROUP TWO in ONEの企画及び運営には関与しない。

3.賛助会員資格は賛助開始から1年間有効とし、申し出により賛助を
  打ち切ることができる。

4.GROUP TWO in ONEは、賛助会員に対して当グループの活動状況を
  報告すると共に、主催公演の入場等について便宜を図る。

5.GROUP TWO in ONEは、当グループの理念の遂行上不適格と判断した
  賛助会員に対しては、有効期間満了時に賛助会員資格を更新しない。

<賛助方法>

・賛助会員A : 1口\10,000として何口でも結構です。
            
・賛助会員B : 演奏会場及び楽器等資材の提供を賛助方法とします。
          ただし当グループの理念の範囲内での賛助とさせて
          いただき、企画運営は基本的に当グループが行います。

※いずれの場合も、企画運営会議での審査が必要になります。




5.発足時理事会員及びアドヴァイザ

*理事会員*

住友  郁治   (ピアニスト・クロイツアー賞受賞) 
武田  牧子   (ピアニスト・マンハッタン音楽院卒)
ラファエル・グエラ (ピアニスト・ニューオーリンズピアノコンクール第1位)
豊岡  正幸 (デュオピアニスト・ブルガリア作曲家同盟ディプロマ)
豊岡  智子 (デュオピアニスト・ブルガリア作曲家同盟ディプロマ)
中畑   淳 (ピアニスト・クロイツァー賞受賞)

理事会員の詳細は、「理事会員紹介ページ」をご参照下さい。


*アドヴァイサ*

田中 一実(ジャーナリスト)
田中 由美子(全日本ピアノ指導者協会会員)



6.今後の展望

我が国の音楽界事情は、転換期を迎えているようです。以前より指摘されていた、特殊な一面を持つクラシック音楽の楽しみ方に、変化が現れてきているのです。ひとつには、層の広がりを見せる音楽愛好家と、音楽を提供する側の接点を模索する動きが見られること、そしてもうひとつには、先行き不透明な社会情勢の中に、せめてもの安らぎを音楽に求める機運が感じられることが、挙げられます。この現象は、とりもなおさず厳しい世の中で、必然的に対話への欲求が高まってきたとも思えます。裏を返せば、今こそ世情に左右されない本物志向が要求されているとも言えます。

 GROUP TWO in ONEは、地味ながらも正しくこの要求に応える音楽を提供し続ける、日本でも数少ない良心的な演奏家団体でありたいと願っています。このような意図のもと、メンバー資格は妥協を許さない内容になっていますが、独自の思想、スタイルを維持しながら、音楽各界の助力を得つつ、後世に長く伝えられる企画を皆さんと共に、そしてこれから加入する仲間と共に築いてまいりたいと思います。