...... 2004年 5月 01日 の日記 ......
■[ NO. 222 ]
休眠
晴れ。時々曇り。

1日中、眠るか、ぱぐぱぐして過ごす。外に出かける元気はない。「恩賜上野動物園」に「ゾウの森」というのが出来たそうで、これが見たかったのだが気力が湧かず、またの機会にすることにした。

家にいてもピヤノを弾く気力も、本を読む気にも、音楽を聴く気にもなれず、ほぼ完全な休眠状態。午後、ぱぐたちの散歩に出たのと、ちょっと買い物に出たのが唯一の行動だ。やはり平素の疲労は、ちょっとやそっとでは抜けないようである。

おまけに、左目の視力が急速に落ちた。コンタクトレンズも眼鏡も合わなくなっている。そのせいか、頭がぼーっとしてはっきりしない。困ったものだ。

ワシも休眠状態じゃ!
ストロボ焚いて、起こすなっ!



...... 2004年 5月 02日 の日記 ......
■[ NO. 223 ]
問題の根っこ
曇り。ちょっと冷え込む。

妻が「目黒雅叙園に行こう」という。何でもここには宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」で出てきた湯屋のモデルになった部屋があるという。建物の見学とお食事とのセットでちょっとお高めだが、妻が行きたいと言っているし、たまにはいいか、と思った。それに拙者も建物には興味がある。あまり寝てばかりいるのも良くないので、午後からふらりとでかけることにする。

目黒の前に銀座・ヤマハに寄った。音楽関連の書籍を探すためだ。和書は良いのが見つかったのだが、何冊も持って帰るのは重くてかなわない。書名だけ控えて、後はamazon.co.jpで購入することにした。これなら無料で家まで届けてくれる。一方、以前人に貸したまま行方不明になってしまった指揮法の教科書(英文)を探すが、残念ながら見つからず。
銀座ですれ違った人たち。
モデルになって下さったワンちゃんと飼い主さん
ありがとうございました。


さて、銀座で用事を済ませた拙者たちは目黒に出現だ。建物のガイドツアーは1時間強。これはなかなか面白い。

映画「千と千尋の神隠し」の湯屋・宴会場の
モデルになった部屋。映画の雰囲気そのものだ。
(画像をクリックすると、大きな写真が表示されます)


建物そのものは昭和初期の成金趣味で建てられたものなので様式的にどうの・・・というものはないが、装飾や建築方法、構造などの説明はとても楽しめた。確かに映画で見た湯屋の宴会場そのものだったし(映画ではもっと広く描かれている)、湯屋の従業員たちが寝泊まりする宿舎のモデルになった部屋などもあって、映画を楽しんだ拙者たちとしては面白く見ることができた。これはこれで満足だった拙者たちである

ただ、その後のお食事が良くなかった。拙者たちは中華料理のコースを選んだのだが、値段の割に内容が貧弱。おまけに味も今ひとつ。特に「野菜鍋」は最悪だった。妻がついに爆発。途中から「これ、不味くてたまりません。下げて下さい!」。久々の「マグニチュード6」である。それにコース料理だというのに、コースメニューは提示されないし、運ばれて来るお料理の説明もない。個々の従業員のマナーは良いのだが、レストランとして根本的なところができていない。これではサービス業として失格だ。これでは「また来よう」という気には、とてもではないがならない。

そもそもサービス業は、リピータが来なければ基本的に継続できないはずだ。そのあたりのことを抜本的に見直さないと、ここの経営は危ういだろう。もっとも雅叙園そのものが御存知の通り経営難だ。バブル崩壊後、設備更新などに伴う多額の借入金が経営を圧迫し、2002年8月に会社更生法の適用を申請した。その後、米国の投資会社・ローンスターグループが再建を試みていたが、この会社もついにギブアップ。挙式サービスのワタベウェディングに保有する全株式の売却を、この4月に決めたばかりだ。過大投資の失敗は(建物内部に入ってみればよく分かる。あまりにバブリーだ)もちろんだけど、入ったレストランのサービス内容にも、雅叙園が内包する問題の一端が表れていたような気がした。


...... 2004年 5月 03日 の日記 ......
■[ NO. 224 ]
体調不良
晴れ。のち曇り。

体調が極めて不良。メキシコから来たピヤニストの友人、ラファエル・ゲーラ氏のリサイタルが東京文化であった。当然行くつもりだったのだが、とてもではないが出られる状態にない。彼のピヤノは聴きたかったし、ちょっとでも逢って話をしたかったのだが、残念ながらキャンセル。胃が重たく、お腹も痛い。それに全身がだるい。ゲーラ氏には申し訳なかったが、どうにもならない。


...... 2004年 5月 04日 の日記 ......
■[ NO. 225 ]
もう、何も・・・
曇り。ときどき雨。

体調、さらに不良。身動きが取れない。1日中横になって過ごす。どこにも出かけたくない。誰にも会いたくない。


...... 2004年 5月 05日 の日記 ......
■[ NO. 226 ]
無題
雨。時々曇り。

体調、やはり不良。動きたくないし、何もしたくない。特記事項なし。何か書くのも嫌だ。


...... 2004年 5月 06日 の日記 ......
■[ NO. 227 ]
強制リブート
曇り。時々晴れ。

結局、黄金週間の後半は、折角の休暇を完全に棒に振った。拙者は何も悪いことしていないのに、なぜこんなことになるのだろう。休日くらい、どこかへ遊びに行きたい。何だか、何もかも嫌になる。

でも、今日からまた出社だ。出勤前に、主治医から渡された薬を限界まで飲む。出社してからも、別の薬を限界まで飲む。ただ、今週は当番から外れていたので助かった。精神的にもの凄く楽である。

夕方からは旧知の取材先、Oさん、Nさんと加賀料理のお店で会食。もう、10数年来のお付き合いなので、気が楽である。楽しくお喋りし、美味しいお料理と、たくさんのお酒を呑んでリラックスである。Nさんは先日までニューヨーク勤務。911テロや大停電を中心とした危機管理の話題で盛り上がる。

午前中の会議は嫌だったが、夕方の会食で気分が持ち直した拙者である。Oさん、Nさんに感謝だ。オフィスにいたら、とてもではないが復活できなかったであろう。


...... 2004年 5月 07日 の日記 ......
■[ NO. 228 ]
ミーティング
晴れ。初夏のような陽気だ。

気分は多少良いが、まだ出勤がコワイ。ノソノソと出ていく。拙者の出勤前に妻が買い物に出たので、鍵を掛けるのは拙者だ。妻が出てから「ぱぐ」が拙者の後をついて回る。どうも拙者が、1日遊んでくれると思っているらしい。玄関から出ようとすると「行ってしまうのか」と大きな目で見る。ちょっと可哀想だった。拙者も出勤は嫌だし。

ただ救われたのは、取材先で懇意にしているS女史とのランチ・ミーティング。暗いオフィスから2時間近く脱出できるのだ。

脱出するにしても、出る場所を見つけなければならない。拙者、あちこち探して、落ち着いたフレンチのレストランを発見。お値段を見ると、夜はとてもではないが行かれないが、お昼なら大丈夫そう。・・・といっても、普段は380円の弁当を食べてる拙者からすれば、1人分が十数倍のお値段だ。昨日のうちに覗きに行って、雰囲気も良さそうだ。その場で予約をしておいた。

・・・で、昼間から2時間もお食事して、ワインも頂いて、リラックスした拙者であった。お店の雰囲気、とても良かったし、お料理もとても美味しかった。S女史にもご満足頂けたようだ。いつもS女史と、その上司のFさんには、美味しいお店に連れて行っていただいている。当方としても、それなりのことをしなければ。

ただ、今日はS女史と2人。妻は「それって、デートじゃない!」というが、違う。取材先とのミーティングの一環なのである。何せ、仕事の話に終始したのだから。まあ、こういうミーティングも珍しいけどね。


...... 2004年 5月 08日 の日記 ......
■[ NO. 229 ]
Let's go to the Zoo !
晴れ。目覚めも爽やか。どこかへ行きたい気分。

…というわけで、妻を誘って「東京都恩賜上野動物園」に行く。拙者、動物園が大好きだ。ずっと昔、ある動物園から徒歩10分のところに住んでいたことがある。その時は、ほとんど2〜3週間に1度は動物園に行っていた。動物たちに会うのが楽しみだからである。よく1人でふらりと動物園を訪れたものだ。

動物園は楽しい。ワクワクする。いろんな動物に逢えるし、必ず新しい発見(内なる発見であるが)あるからだ。それに動物園といっても、スタティックな存在ではない。日々改良を加え、来場者がよりよく動物たちに接することができるようにしている。

今回の目玉は、ゾウさんだ。上野動物園では、新しいゾウの展示場「ゾウの森」が4月30日にオープンしたばかり。これは行かずにいられよか。行ってみると、以前よりずっと間近にゾウさんを見ることができるようになっていた。これは嬉しい。なかなか良い試みだと思う。

パンダさんも活発に動いていて楽しかったし、ガラス越しにトラさんがウロウロするのも嬉しい。ゴリラさんも面白い。ホッキョククマさんは、2頭で同じ所をウロウロ往復している。それを見た妻は「あの人たち、何考えているのかねぇ」という。拙者も同感だが、見ていて愉快だ。オオアリクイ(拙者がカンガルーと並んで、是非とも飼ってみたい動物だ)が、長い舌を使って夕食を食べるのもみたし、コビトカバの赤ちゃんも見た。コビトカバの赤ちゃん、水中に潜っていて、時々ひょっこり水面に顔を出す。これが何とも言えず可愛い。その他、たくさんの動物に逢った。誰にあっても面白い。動物園は、とにかく楽しめる場所だ。大満足で帰ってきた拙者である。

今度は「よこはま動物園・ズーラシア」に行ってみたい。動物園好きの拙者が、行こうと思って、まだ攻略していない動物園だ。ここは、面白そうだな。

ちなみに、上野動物園の帰りに、秋葉原で「石丸電気」に寄った。何か面白いCDはないかしら…と。残念ながら、こちらは「坊主」だった。

何はともあれ、動物園で楽しめて、拙者、とても良い気分転換になった。皆さんも近くにある動物園に通ってご覧なさいな。通えば通うほど楽しいですよ。

入場券。いろいろな動物の券がランダムに出てきて楽しい。



...... 2004年 5月 09日 の日記 ......
■[ NO. 230 ]
澤乃井 get !
曇り。のち雨。

折角早めに起きたのだが、こんなお天気では、どうも活動度が鈍る。妻とピヤノを弾いたり、いろんな文献(音楽関連)を読んだり、ぱぐぱぐしたりして過ごす。ぱぐたちの散歩に出るが、連中もどうも熱心ではない。老齢だし、この天気では仕方ないだろう。

ぱぐぱぐしていてもつまらないので、車で15分ほどのところにあるショッピング・モールへ日本酒捕獲に行く。こちらでは「小澤酒造」の銘酒「澤乃井・純米辛口」をget! このお酒、美味しいのだけど売っているところや飲み屋でも出すところが限られていて、なかなか口に入らない。このショッピング・モールでは、いつでも置いてあるようなので嬉しい次第だ。

ちなみにこの会社、製造工程をオープンにしている。なかなか興味深いし、醸造所にはレストランや野外飲み屋もあって楽しい。東京近郊の方(で、お酒が好きな方)は、是非とも訪れてみてはいかがだろう。四季折々の楽しさがある。

こんな天気では、わしらも開店休業じゃ!



...... 2004年 5月 10日 の日記 ......
■[ NO. 231 ]
アクロバット
雨。嫌なお天気だ。

今日から嬉しくてとっても楽しい「地獄の2週間」が始まる。考えるだけでも、素敵な2週間だ。ただでさえも忙しいのに、うっかり忘れていたことがあった。

拙者が某月刊誌に連載しているエッセイの締め切りだ。先週末「締め切りは、いつ? あ、月曜日ね。楽々OKのことあるよ」と、その編集部に返事をした拙者。土日にのんびりしたためか、すっかり頭の中から抜けていた。気が付いたのが午後4時半。さあ、大変だ。取材資料をひっくり返して大慌てで執筆。何とかアクロバット的に締め切りに間に合わせる。

何度かこちらで書いたが、このエッセイは、もともと拙者のコラムではない。「リレー評談」という名目で引き受けたのだ。それがいつの間にか、なぜか拙者のコラムになってしまった。読者の方にも誤解があって、「あれ、あなたのコラムではなかったのですか?」と仰る方が何人もいらっしゃる。たくさんの固定読者の方がついて下さったのは嬉しいが、本当言うとちょっと大変だ。このところ管理業務が多くて、外に取材に出る時間が限られてしまっている。そうした中で、一定水準で新鮮なコラムを書こうとすると、結構厄介なのである。でも、「あのコラム、楽しみですよ」と、いろいろな方から言われると止めるわけには行かないし…。ちょっと困っている拙者である。

今度の1号分を書いたところで、次のネタまで入ってきてしまった。当分は書き続けることになりそうだ。(誰か、助けて下さい)

やっと出来てきた半年前の写真。
子供のゾウさんに怖々触る人。



...... 2004年 5月 11日 の日記 ......
■[ NO. 232 ]
よろず相談所
快晴。暑い。

都心では最高気温が摂氏30度を超えた。まさに真夏日である。これは観測史上4番目に早い真夏日の記録となる。こんな暑い日でも、朝の7時過ぎから、睡眠時間4時間で真面目に働いた拙者。参って当然であろう。

おまけに、こんな日に限って、LDKを冷やすエアコンが壊れた。暑くて湿気の大嫌いな妻は、「マグニチュード5」くらいになっている。危険な兆候だ。このエアコン、「ダイキン工業」の製品で、買ってからまだ4年も経っていない。妻が電話して修理の人に来ていただいたのだが、原因が特定できない。完全修理までには2〜3日かかりそうだ。もし治らなかったら、妻は「マグニチュード6」に達することであろう。既に「今度買うなら、ダイキン工業のエアコンは絶対買わない!」と爆発している次第である。妻はダイキン工業の製品に、多大な信頼感を寄せていただけに、その怒りは凄まじいものがある。どうする、ダイキン工業? 企業に対する信頼感など、ちょっとしたことで、あっという間に崩れてしまうものである。

拙者は拙者で忙しかった。まあ、それは幸せなことである。嵐のような業務が終わったところ、夕方に音楽評論家で慶応大学講師の加藤浩子さんが来社。といっても、原稿の打ち合わせではない。先日、加藤さんから、「ドイツに出張します。インターネット接続が必要なのですが、助けて下さい」とのリクエスト。つい最近、ドイツに出張してネット接続をしていた拙者からアドヴァイスが欲しいとのこと。って、拙者は駆け込み寺か?

 いいのである。最近、数年間の拙者は「駆け込み寺」か「よろず相談所」みたいになっているのだから。拙者ができることがあれば手助けし、必要ならば弁護士や医師、システムエンジニアなど専門の方をご紹介する。話し相手や愚痴の聞き役にもなる。それはそれで、自分のためになることも多いからだ。宗教・オカルト・借金以外は、ほぼ何でも歓迎である(秘密厳守:ははは当然)。

で、加藤さんには、「モジュラージャック変換コネクタ」とケーブルをお貸しして、ドイツでのインターネット接続をいろいろと“伝授”した。「これで接続できなかったら、どうしましょう?」(加藤さん)。「あとは、神に祈るか、諦めるだけです」(拙者)。何とも明確な拙者である。

ちなみに加藤さんは今回、ライプティヒで行われる「バッハフェスティバル」にツアーコンダクタ兼講師で行かれるとのこと。今年のバッハフェスティバルのテーマは「バッハとロマン派」だそうだ。そのため、J.S.バッハの作品だけでなく、バッハ再評価の原点となったメンデルスゾーンの作品もたくさん演奏されるとのこと。「かずみさん、メンデルスゾーンの交響曲第2番“賛歌”って、御存知ですか? わたし、これから予習です」(加藤さん)。「あの、声楽が入る奴でしょ? 存在は知ってるけど、現物は聴いたことないな。家に連弾楽譜ならあるけれど」(拙者)。「・・・XXXX・・・・」(加藤さん)。最終日には、「マタイ受難曲」の演奏があるという。それも「メンデルスゾーン版」で。「あの版って、でっかいオーケストラ使う奴?」(拙者)。「そうそう、それ。オケだけで100人以上必要なの」(加藤さん)。何だか拙者も聴きたくなったな。

拙者も行きたいな。ライプティヒって、どんなところなのだろう?? でも、拙者、バッハはちょっと苦手なのである。


...... 2004年 5月 12日 の日記 ......
■[ NO. 233 ]
情報の価値
晴れ。のち曇り。時々雨。

今日も、怒濤のようなお仕事である。何とも嬉しいことではないか、有り難いことではないか。山のようにお仕事があるなんて。まこと、もったいない話である。

さて、先日のこと。拙者のサイトのある読者の方からメールを頂いた。「発表会で弾くため・・・のような条件の連弾曲を探しています。何か適切なものはありますか?」。その条件に合う物だったら、いくらでもある。全部は紹介しきらない。

そこで拙者、このように提案した。「松永晴紀先生が、ピアノ・デュオ作品事典の増補・改訂版を出したところです。まず、この本をお読みになって、その上で当方にご相談下さい」。至極もっともな答えであろう。いくら拙者が「よろず相談所」だといっても、ある程度ご自身で調べた上で相談していただかないと結局は埒が開かない。

すると、そのメールに対する返信がこれだ。「3000円もするなんて、ずいぶん高い本ですね」。しかもそのメールは、拙者が事典の押し売りでもしているような書き方をしていた。これでカチンと来なくてなんであろう。

確かに3000円という金額そのものは大きい。しかし、内容を読めば、この金額が不当に安いことが分かるはずだ。これだけ多くの、しかもしっかりした情報を個人で収集しようとしたら、確実に1000万円単位のお金がかかる。それが1冊の本に、きれいに纏められていて3000円だ。集められた情報の質と量から言ったら、格段に安価である。

どうも、この国には、水と安全保障と情報はタダだと思っている人がいるらしい。とりわけ情報に関する価値を認めない人が多いらしい。拙者にメールを寄こした方は、集約された良質な情報に関して価値を認めていないとしか言いようがない。本当に情報が欲しい(しかも今回の場合は大変に質の高い情報だ)なら、10回くらいお昼を抜いても入手すべきだろう。それでも自分で購入できない方もいらっしゃるだろう。それなら図書館を利用する手だってある。

とにかく、このメールには頭に来たし、がっかりもした。こういう人は、情報の持つ価値について、いったいどのように考えているのだろうか。そしてせっかく良質な著作物を紹介したことに関して(それだって、有用な情報である)「3000円とは高いですね」とは、失礼極まりないだろう。

著作物に関して、こうした態度を取る人には、音楽などやる資格はないと思う。「演奏をする」ということは、楽譜を始め様々な著作物に接して、始めて成し遂げられることだからである。「ちょっと遊びで弾きたいな」というだけでも、楽譜という著作物=情報が必要だ。そのあたりのこと、もっとしっかり理解して頂きたいと思う拙者である。

あのメールを下さった方。もし拙者が「こんな良い曲がありますよ。楽譜は1万8900円です」と言ったら、やっぱり「高い」と言うのだろうか。別に拙者は、「音楽をやるにはお金がかかりますよ」といっているわけではない。そこは誤解しないで欲しい。ただ、何らかの情報を得るには、やはりある程度の投資が必要だということが言いたいのだ。

もちろん拙者のサイトや拙者からの情報は無料で差し上げる。それが拙者のコンセプトだからだ。拙者が抱えている情報は、どんどん活用して頂きたい。そうして頂けたら、とても嬉しいのである。でも拙者に質問を下さる前に、ご自身でできるだけのことをして、その上で「よろず相談所」にいらして頂きたい。拙者だってそうだ。何か人にものを訪ねるときは、仕事であれプライベートであれ、できる限り調べた上で、どうしても分からないことに絞り込んで人様に伺うようにしている。それって当たり前のマナーだろう。

拙者の場合、いきなり来られた方でも、きちんと受け答えをしている。初心者の方や、何をどう探していいか分からない方もいらっしゃる。必ずしも資料が手に入るものばかりではない。そうした方には、いつだって親切に対応している。それは、拙者自身のためにもなるし、少しでも多くの方にピヤノ・デュオに親しんで頂きたいという気持ちがあるからだ。

しかし、あまりにも漠然とした質問の場合には、参考になる資料をご紹介している。せめて、それを読んで下さってもいいのではないかな・・・と思った次第である。

わし、最近、疲れているのよ。



...... 2004年 5月 13日 の日記 ......
■[ NO. 234 ]
メールはお気軽に!
曇り。のち雨。

湿っているので、思い切りエアコンの「除湿」をかける。気温は大したことないのだが、湿度が高いのが、からだに堪える。今日も大忙しだったが、何とか無事に帰宅した。

さて、昨日の「日記」にちょっと補足。誤解されては困るのだが(良〜く読めば拙者の真意が伝わるはず)、拙者に対しては、どうか気軽にメールを送って頂きたい次第だ。どんな簡単なことでも大歓迎。拙者の持っている知識や情報は本当に限られているが、是非とも活用して頂きたい。

拙者の持ってる情報だって、いろんな方のご協力があって集まったものだからである。それに、個人で調べられる範囲は限られてるし、人によってその範囲は変わってくるだろう。初心者の方だったら、楽譜や文献の入手の仕方だって分からない方も多いだろう。そんなとき、拙者がお役に立てたら嬉しいのだ。それで少しでも、ピヤノ・デュオの愛好者が増えて下さったり、演奏会で様々なデュオの曲を取り上げて頂けたら、本当に嬉しい。こうした知識はみんなで共有すべきものと考えているからだ。別に拙者はリターンを求めているわけではないからである。もし「リターン」と考えるなら、そうした「ピヤノ・デュオをやろう」という方との意見の交換だったり、ピヤノ・デュオの仲間や愛好者が増えることだろう。

昨日書いたのは、こうした中にあっても、ご自身でできることをまずやってから(できる範囲でいいのです)ご質問なりご要望なりを頂きたいということ、そして、情報というのは決してタダではないんだよ・・・別にお金の問題を言っているのではない。「タダではない」のうちには「労力」も含まれるのである・・・ということを言いたかったのだ。

そうしたら、早速読者の方からメールを頂いた。「情報や著作物に関する考え方はごもっとも」という趣旨で、とても礼儀正しいメールだった。大変に嬉しかった拙者である。文章も簡潔で立派だった。情報や著作物に関する考え方が、このメールを下さった方のような人ばかりであれば日本も「情報立国」と言う面で頼もしい限りなのだが、残念ながらその方のメールは、自分の身近で起こっている「著作権無視」「情報の軽視」を嘆く内容だった。頂いたメールを読んで、音楽教育の中での情報や著作権の扱いに関する現状について、大変に驚いた拙者だった。驚くと同時に、とても悲しい気分にも。「これが音楽教育の現場か」と。

でも、拙者は、このメールには嬉しくなった。これを下さった方は法律の専門家ではないようだが、情報や著作物の取り扱いについて、しっかり理解されていらっしゃっていらしたからだ。きっとこの方は、教育の面でも立派な指導をされていらっしゃることだろう。なぜそう思ったからって? 「一事が万事」だからである。

ワシは、このところ絶好調じゃっ!
ただ、寄る年波には勝てないけどな。散歩も面倒くさいぞ!



...... 2004年 5月 14日 の日記 ......
■[ NO. 235 ]
電池切れ
晴れ。のち曇り。

拙者が先日こちらに書いた「情報の価値」に関して、意外と多くの方からメールを頂いた。こちらにメールを下さった皆さん、拙者が述べるまでもなく、情報の価値や著作権の意義について、大変にしっかりと理解されていらした。そうした“共感メール”を頂くと、とても嬉しいものである。1通1通に丁寧にお返事することにした・・・・

が、今夜はお仕事だ。有り難いことである。もったいないことである。午前2時にすべてを完了して沈没である。1週間頑張って、“電池切れ”になってしまった。まだ土日も(仕事が)あるし、月曜からまたお仕事の続き。体力、快復するといいなぁ。メールは順に書くことにしよう。皆様、今しばらくお待ち下さい。

あ、メールは大歓迎です。是非、いろいろなご意見を伺いたい次第です。


...... 2004年 5月 15日 の日記 ......
■[ NO. 236 ]
老犬とともに
晴れ。夜になって曇り。

11時近くになって、ようやく立ち上がる。さあ、今日も元気にお仕事だ。オフィスとの往復がないだけからだは楽だ。

この良いお天気だというのに、外出できず。ぱぐたちの午後の散歩に出るのが精一杯だ。ぱぐたち、朝はともかく午後はますます歩かなくなってきた。露骨に散歩を嫌がるのである。しかし、音入れは外でないとしないし(そのように躾けられている)、疾呼は敷地内でするものの、雲固はある程度歩かないとしない。引っ張り回すのはかわいそうだし、音入れをしそびれてもかわいそうだし。

できるだけ「ぱぐたちのマイカー」(ワンワンを運ぶための専用カート。ベビーカーの小さい物だと思っていただければいい)に、ある程度のところまで乗せて行くようにして、できるだけたくさんの場所に連れていくようにしている。その方が、ぱぐたちにも気分転換になるから。

仕事の後は、明日の「今週の1枚」の更新に備えて、アーノルド・バックスの2台ピヤノ曲をじっくりと聴く。大変に優れた曲なのに、楽譜の大半が絶版になってしまっているのが惜しまれる。


...... 2004年 5月 16日 の日記 ......
■[ NO. 237 ]
武家屋敷、雨
雨。1日中降り続く。

午後になって、ちょっと遠出をした。千葉県佐倉市にある武家屋敷を見にいってきたのである。佐倉というところは江戸期以降城下町で、いまだにその面影を残しているところがあるのだ。

雨で、到着した時刻も遅かったので、来館者はまばら。そんなこともあって、お屋敷(3件ある)を管理している市の担当者の方がお茶を入れて下さり、いろいろ説明して下さった。ただ見ているよりも、よく分かっていらっしゃる方にお話を聞く方が、当然ながら面白く見ることができる。休日は地元の学校の先生方などがボランティアで説明員をしていらっしゃるとのことなのだが、今日は雨で来館者もないので拙者たちが着いた頃には引き上げてしまわれたとのこと。

お話によれば、建物や敷地の維持管理には、やはりコストがかかるとのこと。当然だろう。が、その当然をしっかりやっているところに好感が持てた。文教予算のうちの、ほんの一部かも知れないが、こうしたところにしっかり予算をつけるのは、話を聞いていても嬉しくなってしまう。やはり「文化」に価値を認め、それをしっかり維持して行こうとする姿勢、大切だと思う次第だ。全体から見れば小さなことかも知れないが、そうした文化に対する心配りができる自治体とできないとことでは、いろんなところで大きな差が開くだろう。そうした自治体側の姿勢は、拙者たちのお相手をして下さった担当者の方の振る舞いにもよく表れていた。雨だったけど、楽しい午後だった。

・・・帰ってきて、ぱぐたちの散歩。全然歩きたがらない。近くの公園で疾呼を2度づつしてお終い。一目散にお家を目指す、ぱぐたちであった。

千葉県佐倉市の武家屋敷



...... 2004年 5月 17日 の日記 ......
■[ NO. 238 ]
初めから沈没
曇り。1日中蒸し暑い。

新しい1週間が始まったばかりなのに、朝からすでにダウン状態。もうこれは、沈没するしかない。

左目の調子が、かなり思わしくない。次回の診察までに、何も起こらないといいのだが・・・。


...... 2004年 5月 18日 の日記 ......
■[ NO. 239 ]
幸せな再会
曇り。ときどき雨。

睡眠時間4時間。もう眠くてたまらない。でも朝7時からお仕事。さすがに意識が朦朧としている。大忙しだったが、所用があるため18:30までに仕事を終える。

拙者の場合「所用」というと、大抵がコンサートである。今日もサントリーホールへ向かった。

今日の演奏会はウラディーミル・フェドセーエフ指揮・モスクワ放送交響楽団だ。プログラムは以下の通り。

・グリンカ:歌劇「皇帝に捧げた命」より
      「クラコヴィアーク」「ワルツ」
・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
・ラフマニノフ:交響曲第2番

確保した席は、1階1列21番、22番。指揮台の真下だ。何とこの席、前回マズア+ONFを聴きに行ったときと全く同じ席である。

例によって、感想の結論を。この指揮者とオーケストラの組み合わせ。聴くのは3回目である。もともとアンサンブルは緻密なのであるが、回を追うごとに緻密さが増している。力強さは相変わらずだが、繊細ではっとさせられるような表情が加わって、円熟した味わいを醸し出していた。圧倒的なパワーに加えて、何とも言えない陰影。音色は、どちらかと言えば重めのトーンだが、切れ味は鋭い。

演奏会では、曲を追うごとにオーケストラの良い面がだんだんと現れた。最初のグリンカでは、とてもエレガントな演奏。もっとロシヤ風味の強い演奏になるかと予想していたのだが、端正で清楚。とても可愛く、そして楽しく聴かせてくれた。

最後のラフマニノフは圧倒的な名演だ。このラフマニノフ、特に第1楽章など、ちょっとでも気を抜くと、すぐに平板で面白みのない演奏になってしまう。それがフェドセーエフ氏のコントロールはどうだろう。要所要所をきっちり締め、聴き手が飽きさせないように、起伏に富んだ演奏をした。このオーケストラ・コントロールは絶妙で素晴らしい! 厚いオーケストレーションの中から、特定の旋律を上手に浮かび上がらせ、曲の構造が目に見えるようにしていた。この「立体感」と「構築感」は、なかなか得られるものではない。

あの旋律美に溢れた第3楽章も、単に綺麗に処理するだけでなくメリハリを付けた表現で、聴衆を惹きつける。終楽章に至っては、それは華麗な音の饗宴だ。オーケストラは咆吼するが決して粗野にならない。そして各楽器が絶妙のバランスで奏でられる。モスクワ放送響も上手なのだろうけれど、それをここまで制御するフェドセーエフ氏の手腕は素晴らしい。目の前に展開されたのは、目眩く音の大パノラマだ。残響が消えた後、一瞬の間をおいて堰を切ったような拍手と大歓声。拙者も「きゃー!」を連発して大騒ぎ。何度もステージに呼び出されて、心からの嬉しそうな表情を見せるフェドセーエフ氏。とても感じのよい方である。

鳴りやまない拍手に応えて、アンコールを2曲。対照的な曲で、1つはスヴィリードフ:「吹雪」から「ワルツの響き」(これは秘曲だ)、もう1つはチャイコフスキー:「雪娘」から「道化師達の踊り」。繊細でピアノ=ピアニシモで音の綾を紡ぐスヴィリードフ、爆発的なオーケストレーションで聴衆を圧倒するチャイコフスキー。これには聴衆も大喜び。フェドセーエフ氏も楽しそうに振るし、楽団員もニコニコしながら弾いている。こういう時間は、とても素敵だ。幸せになる。チャイコフスキーが終わったら、もう会場は大騒ぎである。楽員が引き上げ始めても、拍手は止まらない。ほとんどの楽員がステージを去った後、フェドセーエフ氏が再び登場。拍手する聴衆は総立ちだ。にっこり微笑んだフェドセーエフ氏の表情が、本当に素敵だった。

・・・で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はどうだったって? はっきり言って、あまり書きたくない。でも批評なので書く。ソリストは川久保賜紀氏。初めて聴くヴァイオリニストだったので、先入観なして演奏に臨んだ。しかし結果はアウト。確かにテクニックは完璧だしヴァイオリンを非常に良く鳴らす。だけど、単にそれだけの演奏なのだ。自己主張や表現の幅に乏しく、面白みにまったく欠ける。それから、ちょっとしつこめの音作り。これには神経を逆撫でされた。オーケストラは豊饒に鳴っているのに、ヴァイオリンがどこか上滑りしている印象を否定できない。

総じて言えば、彼女が何を表現したいのかが、まったく伝わってこない。最悪のコンセルトである。拙者は第1楽章のカデンツアのところで気分が悪くなるし、妻は第1楽章の途中で早くも飽きてしまい、舞台中央最前列であるにもかかわらず、髪の毛をいじって「毛繕い」を始める始末。演奏が終わっても拍手もしなかった。アンコールがなかっただけでも幸いである。何日か前、全く同じ席でセルゲイ・ハチャトゥリアン少年の、それは衝撃的で感動的なヴァイオリン演奏を聴いたばかりだったので、その落差はさらに大きく感じたのだろう。曲が終わるまで必死で我慢して、休憩になったら医師から処方された精神安定剤を浴びるほど口に入れ、ワインで飲み下した拙者であった。

でも、終わりよければ全てよし。最後のラフマニノフと2曲のアンコールが素晴らしい出来だったので、気分良くホールを後にすることができた、拙者たちであった。

終演後のサントリーホール



...... 2004年 5月 19日 の日記 ......
■[ NO. 240 ]
夏は暑いのが普通
曇り。のち雨。

ちょっと多忙である。午前1時に仕事を終え、様々な事務処理(メール書きなど)をして、もう限界だ。

妻が「ゲルギエフの演奏を、いっぺん聴いてみたい」という。5月はロッテルダム・フィルハーモニーを率いて来日するが、気が付いたらチケットは完売である。

で、7月26日(月)に「第20回<東京の夏>音楽祭2004」で東京都交響楽団その他を振るコンサートを見つけた。これならまだ余裕がある。プログラムも面白い。全部ストラヴィンスキーだ。

・詩編交響曲
・バレエ音楽「結婚」
・バレエ音楽「春の祭典」

うーん、魅力的なプログラム。どれをとっても面白い。ピヤノ・ファンにとっては「結婚」なんて、絶対聴いてみたいプログラムだろう。何せ4台のピヤノが大活躍するのだから。これを生で聴くことができるなんて、滅多にない。もちろん他の2曲をゲルギエフがどのように処理するのか興味津々だ。

拙者、「行こうよ」と妻に言ったのだが答えは「ヤダ」。理由は、「外出するのは暑いから」。うーん・・・信じがたい理由だ。「暑いから」という理由で、この素晴らしいプログラムを蹴るとは。拙者は是非とも行きたいのだが、1人で行ってもつまらないし。どうしようかと思案している最中である。そうして思案しているうちに、チケットが売り切れてしまったりもするのである。さあ、どうしよう・・・?


...... 2004年 5月 20日 の日記 ......
■[ NO. 241 ]
台風接近
雨。夜半から酷くなる。

今日も午前1時まで仕事だ。疲れてきた。台風が近づいているのだろう。風と雨が強くなってきた。

相変わらず左目の調子が良くない。それだからか、余計に疲れる感じがする。

今日は頂き物をした。先日の「今週の1枚」で、アーノルド・バックスの2台ピヤノ曲について触れた。その中で「2台のピヤノのためのソナタは傑作だけど、楽譜が絶版で入手困難」と書いたところ、早速ある方から、この曲の楽譜が届いた。何とも嬉しい次第である。それに、その方は大変に心が広くて、「演奏したいと仰る方がいらしたら、貸して上げて下さい」とのメッセージまで頂いた。大変に有り難いお言葉だ。

・・・と言うわけで、バックスの「2台のピヤノのためのソナタ」の楽譜は拙者の手元にある。「演奏会で取り上げたい」あるいは「レコーディングで使いたい」という方は、お気軽にご連絡頂きたい。ただし「演奏会で取り上げる」場合には、一般公開のものであること(学園祭や練習会などは申し訳ないがご勘弁願いたい)、「レコーディング」の場合は市販されることが前提である。手元にたった1冊しかないので、このようにさせて頂いた。

・・・というわけで、沈没である。


...... 2004年 5月 21日 の日記 ......
■[ NO. 242 ]
台風一過
晴れ。とても気持ちの良い1日。

台風一過。朝起きると抜けるような青空が広がっている。こうした日は、「何かいいことあるかな?」と期待感でワクワクするところなのだが、昨夜はあまりよく眠れず・・・意識が消えたのは午前4時半頃である・・・朝7時に目が覚めて仕事を始めたので眠くてたまらない。自宅、オフィスと仕事をして、19時には早々にオフィスから引き上げる。もう沈没寸前だ。

今年は小川典子さんとキャスリン・ストットさんのピヤノ・デュオが来日する。これまで発表になっているのは、どれもオーケストラとの競演だけだ。もちろんそれらも聴きに行きたいのだけれど、2人によるデュオ・リサイタルはないのかしら? もしあったなら、是非とも聴きに行きたい。どこが中心になって招聘するのか分からないので、問い合わせができず困っている。このお二人がデュオ・リサイタルするなら、仕事を休んででも(休めればだが)行きたい。

そうそう、今日になって知ったのだが、11月にはサイモン・ラトルがベルリン・フィルを率いて来るそうだ。これは激しいチケット争奪戦が予想される。11月にはゲルギエフ指揮のウイーン・フィルもあるし。どちらか片方でもチケットが入手できれば御の字だと思っている。

最近、「くじ運」が悪いので、ダメかもしれない。拙者の「くじ運」は、かつて仕事で裁判所回りをしていたときに、傍聴券の出る裁判で、百発百中抽選に当たり傍聴券を手に入れていたことで、全部使い果たしてしまったとのウワサもある。

今回は当たるといいな。


...... 2004年 5月 22日 の日記 ......
■[ NO. 243 ]
霧雨
雨。時々曇り。

朝から肌寒いお天気。蒸し暑いよりは良いけれど、冷たい雨は、ちょっと…である。拙者は日頃の睡眠不足を補おうと、午前中は眠っていた…はずだったのだが、途中から「ぱぐ」がやってきて「一緒に眠ろう」という。ぱぐと一緒にぱぐぱぐするのもいいか…と思い、布団にいれてやる。しばらくウトウトしていたら、今度は「あかね」がやってきた。このところ不調であまり元気がなかったあかねだが、今日は涼しいので元気いっぱい。人が良い気持ちでウトウトしているところへ乱入。頭やからだは踏んづけるは、布団の上ではしゃぎ回るはで、大騒ぎの大暴れ。まったく傍若無人な奴である。これでは落ち着いて寝ていられない。眼が醒めてしまった。あかねの奴、一通り暴れると、しばらく一緒に横になっていて、そのうちどこかへ行ってしまった。

夕方からちょっと時間ができたので、神田に行く。音楽関連の古本と新古書を扱っている「古賀書店」へ久しぶりに顔を出してみた。ここは新品でも1割引で買えるのでありがたい。古本にはめぼしいものはなかったが、ピヤノ・デュオの楽譜を数冊購入する。

次いで銀座に回る。妻がヤマハミュージックメディアから出ている「みんなのピアノ連弾 こどものうた」というのが欲しいというので探しに出たのだ。古賀書店においてあればよかったのだがなかった。そこで銀座のヤマハへ。

「みんなのピアノ連弾 こどものうた」という楽譜は、本当は3種類出ているはずなのだが、1つは絶版、もう1つは品切れで、買えたのは1種類だけだった。初見で弾いて遊ぶには楽しい楽譜なので、3種類とも欲しかったのだが、絶版や品切れで残念。そのほか、邦人のピヤノ・デュオの楽譜も仕入れる。いつ購入してもいいのだが、邦人作品は絶版や品切れになりやすい。音楽之友社を除くと、一度絶版や品切れになると、まず入手は困難だ。思い立ったときに購入しておくのがベストだ。今回購入したのは、以下の通り。

・三善晃:響象 I & II(2台)
・一柳慧:二つの存在(2台)
・鈴木英明:2台4手のピアノのための貝殻節・八木節
・小倉朗:2台ピアノのための舞踏組曲
・新実徳英:三つのワルツ(連弾)

いずれも傑作である。だが油断してはいけない。いつ入手不能になるか分からないのだから。ちなみに音楽之友社は、仮に絶版になったとしてもコピー譜を作って下さるので、まだ安心だ。同社のWebサイトから「オンデマンド出版」のかたちで楽譜を作って下さるほか、リストに出ていない楽譜も対応してもらえる。この場合、同社の著作権管理室(copyright@ongakunotomo.co.jp)に頼まないとダメだ。他の部署に電話やメールをしても「知りません」「できません」と言われてしまう(実際、そうした受け答えをされてしまった方を複数名知っている)。どうもこの会社は社内で情報共有がなされていないようだ。まあ、こうして窓口があるだけでも立派なのかも知れない。

欧州特にドイツあたりでは出版社もしっかりしていて、絶版楽譜のコピーを作って下さるところも多い。が、どうも世界的に見ると、これは例外のよう。そうした現状を見ると、音楽之友社の対応は、なかなか進んでいるのかも知れない。


...... 2004年 5月 23日 の日記 ......
■[ NO. 244 ]
久々の初見遊び
曇り。時々雨。

久しぶりにピヤノで遊ぶ。昨日買ってきた「みんなのピアノれんだん 2 こどもの歌」(ヤマハミュージックメディア)を使っての、初見遊びである。

拙者、楽譜を見れば、どのように弾けば良いのかは頭の中では分かるが、指が思った鍵盤に当たらない。これは幼少の頃、初見の訓練を受けていなかったことが大きいだろう。ピヤノを習っていたときに、きちんとした教育を受けなかったのが、この結果である。もっとも指が動かないのは、その後の精進不足なのだが。

どう弾けば良いのか頭で分かっていても、思った通りに弾けない。これは大変にもどかしい。正直言って、こうした訓練が受けられなかったことを、未だに恨んでいる。音楽史や理論はともかく、実技ができないのでは致命的だ。拙者にこうした訓練を受けさせなかった連中は「地獄に行け」という気分である。

・・・ま、愚痴は愚痴として、買ってきた楽譜を妻と一緒に弾いてみる。これが、なかなか楽しい。ごく単純な編曲なのだが、弾いていて、とても楽しめる。音はあちこちで外すが、拙者のようにピヤノがまともに弾けない者でも、初見で弾いて楽しめるというのはスグレモノと言えよう。

この「みんなのピアノれんだん」というシリーズは、プリモが初心者、セコンダがある程度弾ける人が、初見で弾いて遊べることを想定している(と思う)。なかなか良いコンセプトのシリーズで、編曲もなかなか面白いのだが、20巻近く出ていたのに大半が絶版になっている。これはとても残念なことだ。出版社にはいろいろ事情はあるだろうけれど、こんな面白くて充実した楽譜を絶版にしてしまうのは、如何なものであろう。

とても楽しいし、多くの人のためにもなるだろう曲集だったのに、売れなかったのかな? それとも著作権がらみで潰されちゃったのだろうか。真相を知りたいところである。


...... 2004年 5月 24日 の日記 ......
■[ NO. 245 ]
ずぶ濡れ雷雨
晴れ。のち曇り。さらに雷雨。

昨夜はよく眠れず、明け方までウトウトしていた。そうしたら、何時だか分からないが、電話でたたき起こされた。当然拙者、不機嫌である。しかも仕事ではなく、妻への電話。別に妻に電話がかかってきてもいいのだが、起こされたことには怒りを感じる。妻は「電話なんて、寝てたら出なければ良いのに。わたしだったら出ないよ」というが、そうもいかぬ。仕事の電話だったらどうする。時刻を確認することなく再び沈没・・・気が付いたら結構な時刻になっていた。慌てて出社する(今週は非番なのだ)。

帰りが悲惨だった。朝、気持ちよく晴れていたので、傘など持っていない。そこへ強い雨だ。オフィスから最寄り駅までは濡れていく。家に電話をしたら「こっちは降っていないから大丈夫だよ」とのこと。

ところがだ。最寄り駅の4つ手前まで来たら、もの凄い雷雨である。リヒャルト・シュトラウスの雷雨ほどではないが、ベートーヴェンくらいにはなっている。最寄り駅から自宅まで自転車で帰ったら、もうずぶぬれだ。誰だ「こっちは降ってないよ」と言ったのは。まあ、寒くはなかったので、風邪をひくほどではなかったのが幸いだ。

あちこちに遅ればせながらの返信メールを書いて、今日は沈没だ。


...... 2004年 5月 25日 の日記 ......
■[ NO. 246 ]
出来る男と出来ない男
晴れ。気持ちの良い1日。

どうも拙者は、「ずぼら」な性格のようだ。整理整頓が思わしくない。オフィスでも連弾庵でも、「どこに何を入れたのか」は、おおざっぱには分かっているのだが、正確な位置が不明である。オフィスの場合、例え資料がぐちゃぐちゃになっていようとも、半径1メートル以内にあるので、それ程困らない。問題は連弾庵だ。

連弾庵。「ゆみちゃん」という人が、いつもきれいにしているので、一見すると爽やかである。ところが「ミステリー・ゾーン」がある。「楽譜棚(書庫)」と「不肖かずみ書斎」だ。「楽譜棚」は拙者の管理なのだが、おおざっぱに「スコア」「ピヤノソロ」「ピヤノデュオ」にしか分けていない。「ピヤノソロ」に関しては「ゆみちゃん」という人が一応管理しているので、そこそこ整頓されている。「スコア」は拙者の管理だが、だいたいにおいて厚めの楽譜ばかりなので、どーんとぶち込んでいても、背表紙でだいたいのことは分かるから、取り出すのにはそれほど困らない。

困るのは「ピヤノデュオ」。作曲家別や出版社別にはしてあるのだが、かなりいい加減に入れてあるので、楽譜を探し出すのに最短で5秒、酷いときには20分かかる。おまけに小品集やポピュラーを除いて、ほとんどの楽譜をWebサイトに登録してあるはずなのだが、実はそうでなかったりする。さっきも資料探しをしていて、「あれぇ、これ、買ったはずだけどなぁ」と、自分のサイトを探したけどない。仕方ないので書庫(といっても2畳ほどの狭いスペースに楽譜が並んでいるだけである)へ行って20分ほど探したら、やっぱりあった。そろそろ全部、一度棚卸しをして整理すべきときが来ているようだ。近々にやらないと、カタストロフを迎えることであろう。

連弾庵を新しくするとき、「向こう10年くらい耐えられるように、楽譜庫を大きく作ろう」としたのだが、意外と入らなかった。拙者が楽譜を買うと、ゆみちゃんという人はいつも言う。「あんた、それ、どこに仕舞うつもりよ!」。もっともなご意見だ。拙者だって、この狭い家のどこに仕舞うか、困っている。

その点、律儀で真面目で整理整頓が素晴らしい、「ピアノ・デュオ作品事典」の著者・松永晴紀先生は違う。拙者たちの何倍もの蔵書がありながら、「先生、これ、見せて下さい」というと、だいたい2.5秒くらいで目的の資料が目の前に出てくる。拙者からすると、これは驚きだ。ゆみちゃんという人は、「松永先生を見習いなさいよ」というのだが、拙者にはとてもできない。

このあたりで、「出来る男」と「出来ない男」の差がでてしまうのであろう。まこと、トホホなのだが、仕方あるまい。拙者は「整理整頓のできない男」なのだから。

皆さんは、楽譜をどのように整理されていらっしゃいますか? 「コツ」があったら、是非伺いたいです。

・・・というわけで沈没。


...... 2004年 5月 26日 の日記 ......
■[ NO. 247 ]
沈没
晴れ。

帰宅して、夕食を摂った段階から、眠い。眠さは猛烈に増してくる。22:30、自分の部屋に入ったら、布団に倒れ込んでしまった。はっと気が付いたら、日付が変わっていた。急いで、パソコン(2台)を立ち上げて、メールのチェックだ。幸い、即座に返信しなければならないメールはない。即座に2台ともシャットダウン、コンタクトレンズを外して、「沈没」だ。

ただ、あまりよく寝付けなかった。コワイ夢、嫌な夢を、「これでもかっ!」というほど見て、30分おきに目が覚める。

アルコールは、1滴も飲もうと思わなかった。飲みたくなかった。良くない兆候だ。



...... 2004年 5月 27日 の日記 ......
■[ NO. 248 ]
半殺し、そして聴いてはならない音
晴れ。ときどき曇り。

7月26日、サントリーホールでのゲルギエフ指揮のコンサートのチケットを買ってしまった。4台のピヤノが競演するストラヴィンスキー「結婚」を、どうしても生で聴きたかったのだ。この曲、なかなか演奏される機会はない。しかも、ゲルギエフの指揮なら、面白く聴けるかも知れない。

「買ったんだな?」(妻)
「買ったよ。今回も、1階最前列中央。良い席だよ」(拙者)
「月曜から演奏会か。ちょっと疲れるな。で、それは期待できるのか?」(妻)
「・・・たぶん、面白いと思うよ」(拙者)
「で、いくらだった?」(妻)
「1人、XXXXX円」(拙者)
「それだけあれば、温泉に行けるな。温泉より、いいのか?」(妻)
「・・・たぶん、温泉と同じくらいいいよ」(拙者)
「じゃ、わたしが満足しなかったら、どうなるか、分かってるね?」(妻)
「・・・十分分かっております」(拙者)。

ゲルギエフさん、演奏者の皆様。拙者、大変に期待している。どうか、良い演奏をお願いしたい。どうか、どうか・・・妻が満足しないと、拙者は・・・(以下略)。


そう、今日は拙者がお世話になっている某病院での心療内科の定期診察日だ。この1カ月間における症状を報告しなければならない。

「何か、変わったことや、困ったことはありましたか?」(カウンセラーのK先生)
「ありました。5月18日のサントリー・ホールでの演奏会です」(拙者)
「どのような症状が出たの?」(K先生)
「チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴いていて、ヴァイオリンのソロが、あまりに酷い音色と表現だったので、気分が悪くなり、演奏の途中で“ばかやろー! これ以上弾くのを止めろ!”って、怒鳴りそうになったのです。演奏会の途中だったので、それをやったら演奏会がぶちこわしになって、損害賠償請求をされることは確実です。だから、ずっと押さえていたら、動悸が激しくなって、目の前が真っ青になって、息苦しくなって、全身脂汗。ちょうど、以前パニック障害の発作を起こしたときと、そっくりでした。もの凄く苦しかったです」(拙者)
「これまで、演奏会で、そうした症状は出ましたか?」(K先生)
「いいえ。多少はありましたけど、ここまで酷いのは初めてです」(拙者)

その後、心療内科部長のY先生。
「うーん、これは酷いですね。でもあるんですよ、似たような症状は」(Y先生)
「どういうことですか?」(拙者)
「音や音楽に敏感な人が、耳に入ってくる音を聴いて、神経にダメージを受けて、拒絶反応を起こすというケースです。しかし、あなたのような症状に至るのは稀ですね。よほど過敏に、そのヴァイオリニストの音に反応したのでしょう。で、ところで、他の聴衆のかたの受けはどうでした?」(Y先生)
「わたしのまわりで、演奏が終わって拍手をしている人は半分以下でした」(拙者)
「そうですか。なるほどね」(Y先生)
「今後、どうしたら、よろしいでしょうか?」(拙者)
「そのヴァイオリニストの演奏会には、絶対に行ってはいけません。たとえ次回が良くても、今回の経験から、また同じ反応をあなたが起こす危険性があるからです。経験の反復性というものです」(Y先生)

音楽を聴いて精神的疾患を治す「音楽療法」というのはあるし、(拙者は絶対に信じないけど)「癒し系音楽」というのもあるらしい(これはウソだ。癒しになる音楽、音楽による癒しなど絶対にあり得ない)。しかし人の神経を逆撫でし、せっかく良くなっているからだやこころを病気へ逆戻りさせる音楽もあるのだ。拙者は身をもってそれを実感した。心療内科などで、こころの治療を受けていらっしゃる方、要注意である。


...... 2004年 5月 28日 の日記 ......
■[ NO. 249 ]
素敵なランチ
晴れ。やや蒸し暑い。夕方になって曇り。

ようやく金曜日である。今週も忙しかったけれど、怒濤の業務の谷間で、からだは比較的楽。

お昼は、元同僚のAさんと、ゆったりランチタイム。敏腕記者のAさんとは、拙者が勤務する会社で知り合って、家族ぐるみで個人的に仲良くしている、ごく少ない友人の1人だ。今日はAさんが社内で異動するのと、Aさんの家の新築祝いも兼ねての食事会だ。

「天は二物を与えるのよね」とはAさんに対する妻のコメント。「二物どころか、3つも4つも」(妻)。素晴らしい経歴と実力、明晰な頭脳を持ちながら、全然それをひけらかすことなく、回りの人に意識させない物腰。目の前に困難が迫っても、毅然として立ち向かう。拙者にとって、まるで生きていく上でのお手本になるような友人だ。

以前、同じ部署にいたとき、よく拙者はAさんと組んで、仕事をさせて頂いた。その時、どれだけいろんな勉強をさせてもらったか。2人で出張した帰りなど、麦酒を呑みながら博識で、文学や美術、音楽に関する造詣の深いAさんとお喋りするのは、とても楽しかった。

Aさんが最愛の人を亡くされたとき、拙者は妻と葬儀に参列させて頂いた。その時のAさんの気丈な振る舞いは、忘れることはできない。妻が「何で、こんないい人が、こんな悲しい目に遭わなければならないの」と言ったくらいである。

今は部局は違うが、Aさんには常に刺激されながら仕事をしている拙者である。大変に良い友人を持ったものだ。

今日のAさん、大変な苦労をしながら家を新築した話を、それは面白く聞かせてくれた。苦労話でさえ(事の顛末を最初から知っている。大変なことがたくさんあって、拙者も相談相手になった)、愉快に話して下さるAさん。それは楽しいランチタイムだった。帰りがけ、Aさんが「近々、お宅に遊びに行っていいかしら?」とおっしゃるので、「是非是非」と応えた拙者であった。連弾庵が新しくなってから、1度は伺いたい・・・と仰ってたAさんだが、いろいろあってなかなか実現しなかったのである。Aさんもようやく落ち着いたので、ご来庵なさりたいとのこと。妻も「Aさんなら、大歓迎よ」。明るくて爽やかなAさん、みんなから好かれているのである。

夜、帰宅して、「今週の1枚」を書くための資料あさりをする。今回はフランスのケックランだ。ほとんど資料らしい資料はない。「google」で探してみても、通り一遍のことしか分からない。何とか基礎的なデータは集まったが、どれだけ書けることか。ちょっと不安である。


...... 2004年 5月 29日 の日記 ......
■[ NO. 250 ]
一期一会
晴れ。ときどき曇り。

蒸し暑い。ぱぐたちも朝からへばっている。拙者もちょっと疲れていて寝たり起きたりの1日だ。外出と言ったら、ぱぐたちの散歩と、珍しいお酒がたくさん置いてあるショッピング・モールに買い出しに行ったくらいなものだ。

夜になって、ちょっと元気が出たので、オンラインであちこちを彷徨う。英国のBoosey & Hawkes社のサイトが、1週間前からダウンしていたのだが、今日になってようやく復活。サイトを漁ってみたら、面白いピヤノ・デュオの楽譜が出ていた。これについては、改めて皆様に報告することにしたい。その場ですぐに注文したかったのだが、先方の都合でシステムの入れ替え中とのこと。注文は6月1日(現地時間)以降が安全だ。システムの入れ替えが終わったら、早速楽譜を注文しよう。

オンライン楽譜書店の「sheetmusicplus」と某古書店サイトで、楽譜を衝動買いしてしまった。順調に行けば、かなり面白い楽譜が手元に届く。中にはシューベルトの「未完成交響曲」をライネッケが連弾用に編曲したという珍品、それも1860年代の古い楽譜を捕獲。楽譜が届いたら、こちらか、本サイトでご紹介する予定。

楽譜って、買わない時には何ヶ月も買わないけれど、買うときになったらまとめ買いしてしまうのだ。それにピヤノ・デュオの楽譜など、見つけた時に入手しておなかいと、次に購入できるという保証はない。まさに一期一会なのだ。


...... 2004年 5月 30日 の日記 ......
■[ NO. 251 ]
大迫力の西洋チャンバラ
晴れ。のち曇り。

昨日に増して、とても暑い。朝から25度を超えている。ぱぐたちは朝の散歩だけで、もうダウンだ。湿度も高いので、午前中からエアコンをガンガン入れる。そうでもしないとピヤノはダメになるし、楽譜にとってもよろしくない。もちろん拙者たちやぱぐたちも、湿気を取らないと参ってしまう。

お昼ちょっと前、昨日楽譜を発注した古書店からメール。頼んだうち、ある楽譜が破損している。それでもいいか? もしよければ、それだけ2割引にしておくよ。4日以内に返事を下さいな・・・とのこと。ただ、妙なことに4冊頼んだのに、メールではさかんに「3 items」と書いてきている。早速「破損していてもいいから、それを送って下さい」と返信。返信メールの中で「3冊ではなくて、4冊のはずだけど、確認して下さいね」と書き添えた。

日曜というのに、程なく返信。「申し訳ない。うっかりしてました。あなたのご注文は4冊でしたね」。この楽譜店とはたくさん取引しているけれど、いつも親切で反応も早い。顧客としては大満足だ。

午後からは久しぶりに映画。
前から見たいと思っていた、ウォルフガング・ペーターゼン監督の「トロイ」である。拙者、大勢の人が出てくる大スペクタクルものが大好きだ。ペーターゼン監督の映画は、どれも迫力があるので今回も期待していたが、これは大変に楽しめた。

出ている俳優は、アキレス役のブラッド・ピットとプリアモス(トロイの王)役のピーター・オトゥールくらいしか知らないが、彼らも含め、俳優陣が真に迫った演技で大熱演。お話はギリシャがトロイを攻めるという比較的単純なストーリーなのだが、抜群の演技と演出、そして目の覚めるようなカメラワークには脱帽。3時間という長尺ながら、その時間を感じさせないような充実した作品。これは満足できる映画である。

戦闘シーンなど、とてもリアル。あまりにリアルすぎて、妻は時々顔を背けていたが。コンピュータ・グラフィクスとデジタル・ビデオ合成を駆使しているとは分かっていても、恐ろしいまでの群衆シーンには、ワクワクさせられる。最初から最後まで、それは素晴らしい映像の連続だ。ペーターゼン監督、観る者を思わずスクリーンの中に引きずり込んでしまうような映像手法、これは素晴らしい。妻に言わせれば、残虐なシーンはあったものの、彼女の大好きな「ブラピさま」が終始好演していたので、満足とのこと。

こうしたスケール感の大きい作品は、やはり映画館で観るものだ。たしかにDVDは便利だが、これだけの作品ならば、大画面で観なければ、その真価は分からないだろう。「西洋チャンバラ」といってしまえばそれまでだが、これだけ充実した作品を送り出すことができるのは、やはりハリウッドならではのものだろう。まだご覧になっていらっしゃらない方には、是非ともお薦めの作品である。


...... 2004年 5月 31日 の日記 ......
■[ NO. 252 ]
夏日
晴れ。のち曇り。夜になって雨。

猛烈な暑さだった。都心は摂氏30度を軽く超えた。例によって深夜2時近くまで仕事。疲れた。

今日は、先日「amazon.de」で衝動買いした9枚のCD(全部ピヤノ・デュオである)のうち、先に入荷した2枚が到着した。1枚はYaara Tal & Andreas Groethuysenによるレーガー、もう1枚はAnna & Ines Walachwskiによるモーツアルトとラフマニノフだ。

Tal & Groethuysenは、年に1枚というゆったりペースだが、確実に新しい録音を世に送っている。今回購入したものも、先般、彼らのサイトに行って「いちばん最近出したCD」の項目で見つけたものだ。曲は「オルガンのための組曲」という大作を作曲者自身が連弾に編曲したものと、作品94の「6つの小品」である。いずれも現役のCDはなく、特に「オルガンのための組曲」は世界初録音。Tal & Groethuysen、毎回、とても意欲的なCD作りをしているところが素晴らしい。

まだ聴いていないので感想は書けない。これはきちんと聴いた後で、本サイトの「今週の1枚」で紹介しよう。ただ、凄いのは、CDの解説書だ。Max Reger InstituteのSuzanne Poppさんという人が、恐ろしく詳細で丁寧な解説を書いている。CDの解説としては珍しいくらい。これには驚いた。加えて解説書の最終ページには、G.Henle Verlagが「オルガンのための組曲」の楽譜の広告まで載せている。CDの解説書に出版社が楽譜の広告を載せているなんて、初めて見た。何だか、恐ろしく徹底したCD解説書である。

もう1枚、Anna & Ines WalachwskiのCDは、ちょっとした理由で買った。彼女たちは、ポーランド出身で、非常に線の細い演奏をする若手デュオである。収録してあるのは、モーツアルトの2台ピヤノ・ソナタ、ラフマニノフの前奏曲「鐘」(2台版)、連弾のための6つの小品、イタリアン・ポルカ、6手のためのワルツとロマンス---と、何の変哲もない曲目だ。拙者のCD棚には、いずれの曲も複数種あるし、モーツアルトだったらArgerichやPekinelの、6つの小品だったらTal & Groethuysenの名演があるので、余程のことがない限り、これ以上必要ない。

では何故購入したかというと、6手のためのワルツとロマンスに、あのAlfons Kontarskyが参加しているからである。そう、現代音楽で有名なKontarsky兄弟の片方である。Kontarskyがシュトックハウゼンやブーレーズの曲を弾いても、何となく当たり前だが、ラフマニノフというところが面白い。じっくり聴いて、やはり「今週の1枚」で報告しようと思う。

さて、あと7枚は、いつ届くのだろうか? あまりいっぺんに発注したので、いったい何を頼んだか忘れてしまった拙者である。後でサイトへ行って確認しよう。